2006年12月アーカイブ

NHK教育の幼児番組「ピタゴラスイッチ」は,大人にも根強い人気があるようです.それも,特に技術系の人々,情報系の人々に人気が高いように思います.現に,組み込みソフトウェア技術者の方々の中にも「あれ好きなんですよ~」という人が多いです.

実は私も,この番組を好きなんですが,...で,なんで(技術系,情報系の人々は)この番組を好きなんだろう? というのを,ちょっと考えてみました.

他人を分析する前に,まず自分の話から.

昔,新しく始まった「にほんごであそぼ」という番組にはまりました.狂言師の野村萬斎さん(この人は,表現力がすごい,すてきな人です)と子供たちが演じる「ややこしや~」「かみなり(ピカー,ゴロゴロゴロ)」「風の又三郎(どっどど どどーど)」に熱を上げていました.そのとき,ピタゴラスイッチは「ああ,あの,パチンコ玉みたいなのがコロコロ転がるだけの番組でしょ」と思っていました.

確かに,パチンコ玉コロコロ,も楽しいんです.リコーダの音色の牧歌的な雰囲気の中で,玉が転がっては周りのものを動かし,その動いたものがまた何かを動かし,最終的にゴールにたどり着いて「♪ピ タッゴ ラッス イッ チ♪」と大団円(これは「ピタゴラ装置」と呼ばれるものだそうです).楽しいし小気味よい.でも,印象としては,「昔セサミ・ストリートでやっていた,“A”などの文字のパフォーマンスの実写版でしょ~」くらいに思っていました.

衝撃的だったのは「アルゴリズムたいそう」「アルゴリズムこうしん」です.一度見て,「な,なにこれ?!」 えーと,どうしてぶつからないんだろう,こういう動きの組み合わせは,どうやって構築していくんだろう,と思いました.次に,インターネットで検索してメロディーなどを流しているサイトを見つけ(ココです),動きとメロディーを確認して譜面に起こしました.それから,楽譜を眺めながらしょっちゅう小声で歌う日々が始まり….

そして知ったのです.これは,演じている「いつもここから」の2人が作ったものではなく,佐藤雅彦研究室が作ったものだと.佐藤雅彦って何者? 研究室,って,研究対象になるほどユニークな人なの? ...で,調べてみると,なんと佐藤雅彦氏はCF(コマーシャル・フィルム)プランナーではないですか.もともと広告代理店に所属していて,「バザールでござーる」とか「ドンタコス」とかのヒットを飛ばした人じゃないですか.さらに言うと,「だんご三兄弟」を作った人でもあるのです.今は慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパスで教鞭を取っており,ゼミも持っています(ここで「研究室」の謎が解けました).
ああ,あの人か! 私が広告代理店を受けに行ったとき,会社説明の資料に大きくインタビューで載っていた人じゃないか!

佐藤雅彦氏は,「ピタゴラスイッチ」という番組そのものをプロデュースしていました.「走って文字」とか,「フレーミー」とか,「なーにしてる人?」とか,ぜーんぶ考えているのね.たぶん.

佐藤氏の執筆したエッセイなどを読みました.「クリック!」とか,「日本のスイッチ」とか,あれこれ興味深いことが書いてありました.なんというか,私の頭の中の使われていなかった部分を活性化してくれるような,新鮮な刺激がありました.

で,そんなとき,ギンザ・グラフィック・ギャラリーで「佐藤雅彦研究室展」という展示があったので,見に行きました.そのころ私は産休中で,生後2ヵ月に満たない赤ん坊を抱えていたのですが,連れて見にいきましたよ.で,無理をして見に行った価値がありました.

佐藤氏は,「人が“分かる”ということ」に興味があるそうです.何を見せたら,どう見せたら分かるのか? と考え続けて,コマーシャルも作ってきたし,今の研究も続けているようです....これって,今の私(読者に,分かる記事を提供する役割)にもそのまま使える考え方なのではないか.そう感じて,私はますます佐藤氏に敬意を払うようになりました.

相手に伝えること.それは,偉ぶることではなく,相手のほしい情報を分かる形で提供することだと思います.だからこそ,佐藤氏の「分かる」コマーシャルは,多くの人の印象に残り,また支持されてきたのだと思います.

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話が長くなりましたが,技術者の方々が「ピタゴラスイッチ(あるいはピタゴラ装置?)」に好感を持つのは,きっと私とは違う理由だと思います.
動きがある.しかけがある.からくり時計が面白いように,玉がコロコロ転がり,狙い通りのところにぴったり入って「♪ピ タッゴ ラッス イッ チ♪」となるのは,予定調和的かもしれませんが安心感と小気味よさがあります.これは水戸黄門が長寿番組になるのと同じ理屈で,大人から子供まで,技術者いかんに関わらず,みなに共通する感覚かと思います.

そして,それを見ていて,「どうにかして,同じようなものを作りたい」と思う人がいます(うちの5歳のRもそうです).そういう,工作の喜びを知っている人は,ピタゴラ装置にはまるでしょう.
また,情報操作を連想する人もいます(ああいうふうに,不具合なくぴったりと完結すればいいなぁ...?).そういう人も,「あるべき姿」をピタゴラ装置に重ね合わせるでしょう.

...えーと,まだきちんと分析できていないので,これ以上はコメントできないのですが... これからも,「ピタゴラスイッチ」の行方を興味深く見守っていきたいと思います.

# と言いつつ,ふだんめったに見られないんですけどね....

最近,仕事であちこち出歩いていて,「そうそう,私はこれに興味があるんだ!」というものにぶつかることが多くなりました.

何でだろう,と考えたのですが,自分が興味を持っている範囲が広がった&仕事を自分の好きなジャンルのほうに掘り進めている,ということがあるようです.
そこで思ったのは,「自分の中の内部レジスタに,たくさんフラグを用意しておけばいいんだ!」ということです.

興味・関心のあること(フラグ)が20個あれば,ゆく先々で,どれか一つはフラグが立つのではないでしょうか.そうすれば,あれにもこれにも,意欲的に取り組めます.仕事(もしくは,そのほかのやっていること)が楽しくなります.

今の私は,関心のあることが多すぎて,どれも深く追求できていない,ということが悩みのタネです….

私はLEGOブロックが大好きです.小学生のころから,よく遊んでいました.
「お家」を作るためのキット(台になる板と,基本ブロック(積み上げて壁にする),屋根になる斜めのブロック,窓,ドア,水道の蛇口,タイルなどがあって,それらを組み合わせては家(というより“部屋”)を作り,人形を動かしておままごとをしていました.実家には,私が使っていた四半世紀前のブロックが,いまだに取ってあります.

こんな私がLEGO MINDSTORMS RCXに飛びつくのは当然...かと思ったのですが,RCXは私のなじんできた「いわゆるLEGOブロック」とはちょっと違いました.基本的に車輪がベースで,機構として“動く”ものを制作し,それを多少飾る,という感じのものでした.ディファレンシャル・ギアやワーム・ギアなどのパーツもあるし,機構が好きな人にはたまらないキットだろうな,と思いました.

来年は,LEGO MINDSTORMS NXTに触る機会もありそうなので,あれはあれで楽しみなのですが,...この間実家に帰ってLEGOブロックで遊んでみたら,その楽しいこと!

また,これはあまり関係ないのですが,最近こどものためにポケモンのキャラクターの絵を紙に描いてあげています.この場合,自分で創作するのではなく,元になる絵をじーっと見ながら,ほぼ同じものを複製していきます.そのときも,複製を作ることによって,元の絵をよく観察するし,細部でいろいろな発見があることに気付きました.

「へー.ヒコザルの頭って,こんなになっているんだ」

「ナエトルの顔は,恐竜(または鳥)みたい.カメだから仲間なのかな」

「ポッチャマってこういう口なのね」 e.t.c.

いつもは漫然と見ているだけのものを,こうやって改めて子細に見てみると,あれこれと発見があります.シャーロック・ホームズの名せりふ「君は,見てはいるけれど観察していないんだよ」を思い出しました.

何かを作ろう,という意志と目的を持って対象をよく見ることがいかに大切か,ということを,LEGOやポケモンから学んでいます.ホントですって!

あるセミナ(というか,オブジェクト倶楽部のクリスマス・イベント(内容はセミナ+懇親会)なんですけれど)で,仕事を時間割で区切ってやる方法を紹介していたので,さっそく実践してみることにしました.

出社してから10時までは,メール・チェックの時間.
10:00~12:00 の2時間が「1時限目」.
 1時間,昼食休憩.
13:00~15:00 の2時間が「2時限目」.
 30分,休憩.
15:30~17:30 の2時間が「3時限目」.

こうしてみると,1日あたり,2時間×3回分しか仕事ができません(注:私は保育園のお迎えがあるので,18時より前に会社を出ないと間に合わないのです).

で,「ま,この仕事は2時間でできるでしょ」と考えていたものが,実際にやってみると4時間かかります.だいたい,それぞれの仕事が,当初の見積もりの倍近くかかります.
あれぇ? こんなはずでは...

まあ,見積もりは,過去の計測データを元に算出するものであって,「けっして“計画”や“(努力)目標”ではない」,と,オブジェクト倶楽部のセミナでも言っていましたし.悪あがきせず,おとなしく,自分の作業のスピードを認めましょう.

...しかしまてよ,こんなんじゃ,私の抱えているタスクは休日出勤なしにこなせないってこと...?!
現実に直面するのは,しばしばツライことでもあります....

いけない,半徹夜の昨晩が祟って,眠気が….
劣勢挽回のために,お茶を飲みに給湯コーナへ.

いつもは,数種類ある紅茶の中から,その時の気分に合ったものを飲むのですが,今日は思い立ってインスタント・コーヒーにしてみました.
私は「コーヒーならレギュラー」派なのですが,このコーヒーはかなり長い間残ってるから,ここらで消費したほうがいいよね,という配慮もあっての選択でした.

顆粒状の粉を入れ,お湯を注ぎ,かきまぜて,席に運びます.
一口すすって,ム,まずい... なんだか味がおかしいような? もしかして,変質してる?

あまりのまずさに,目がすっきり覚めました.ああ,こういう使い方もあるのねぇ.

※昨日はクリスマス・イブですが,深夜まで家のこたつで仕事してました...

葵ちゃんが,「Webデザインに興味があります!」と言い出しました.おっ,いい傾向♪

(志):で,Webの何をやりたいの? メニューのレイアウトをどうしようとか,そういうこと?

(葵):えーと,背景の色を変えたりとか,バーナー? とか...

葵ちゃん,それはバナーです....

一瞬,バーナーでWeb(ディスプレイ?)を炙っている葵ちゃんの真剣な表情が脳裏に浮かびました.
そんな大まじめなところが,今日も面白い葵ちゃんです.

タイプ別の性格判断のWebサイトがありました(Akaponさんのblogに紹介してありました).

外向(E)型←→内向(I)型,(活力の源がどこにあるか)
現実(S)型←→直感(N)型,(情報をどのように集めるか)
思考(T)型←→情緒(F)型,(どのように決断するか)
規範(J)型←→柔軟(P)型,(ライフ・スタイル)
で分類するこの性格判断,むかーし私が読んだ本にも載っていました! おぉ! と思って,さっそくやってみました.

根拠のない自己分析としては,INFJ,だったのですが,このサイトでテストしてみたら「INTP」と出ました.

INTPは,「考えにふけってうわの空の大学教授を絵に描いたようなタイプ」だそうで... さらに「このタイプは女性の場合に(周囲と)葛藤を生む」とあります.あー...当たってるかも...

ちなみに,私の自己分析,INFJ,の説明を見ると,「優しく、思いやりがあり、寛容だが、少々頑固なところがある」...うーん...私じゃないなぁ... FじゃなくてTだなあ.

じゃ,INTJ? これは「あれこれと際限なく可能性を思いつき、それがTJ型の面と結びつくと、しょっちゅう何でも改善したくなる」?! そんな人だったらいいよなぁ.そのまま仕事に生かせるもんなぁ.

そんなわけで,見事「やっぱり私はINTP」だ,と落ち着いたわけでした.ちなみに,I&Nであることには,絶対的な自信があります.ほらほら,根拠もなく「Nです」と言い切れるところが,やっぱりNですって.

私は,仕事でも趣味でも文章を書く機会が多いわけですが,入力デバイスによって「やる気」が変わります.
移動しながら文章を書くには,持ち運びの「手軽さ」も重要なのですが,それよりも「使い勝手」がやる気を,また,書くときの気分を変えてくれます.

いちばん持ち運びが手軽なのは,ケータイです.メールとして発信することもできるので,入力した文章はディジタル・データとして活用できます.
しかし,難点は,文字入力が面倒なことです.まあ,15個のボタンにしてはよくやっているとは思いますが,例えば「お」一つ入れるのに,キーを5回もクリックしなければならないのは苦痛です."「"や"」"の記号を入れるのも面倒だし,「、」を「,」にできなかったり,単語登録ができないので文字変換に苦労したりと,入力する文字にこだわりのある私としては,ケータイでは最低限の箇条書きしか入れたくなくなります.

Windows CEなどが搭載された,キーボード付きのPDA(NTT DoCoMoのシグマリオンなど)は,持ち運びは手軽です.キーも小さいながら,私はなんとか使いこなせます.電車で立ったまま入力できるのも,電車を降りるときに「パタン」と閉じるだけでよく,また開いて電源を押せばすかさず立ち上がるのも気持ち良いです.
でも,これも日本語変換に難あり.特に,画面をタップしなければ使いこなせないのが,電車で立ったまま使うときには苦痛です(もしかして,まだ私がショートカットを覚えていないだけかもしれませんが).使い勝手が,パソコンと微妙に異なるのがストレスになります.

ノート・パソコン.持ち運びは重たいけれど,これがいちばんキー・タイピングになじみます.カチャカチャっと入れればすらすらと文字が画面上に表示される.これが爽快! 爽快だと,文章がすらすらと出てきます.頭で考えたことがそのまま直感的に,指先でディジタル・データになる快感! やっぱり,こうじゃなくっちゃ...

そんなことを思う私は,重いながらもノート・パソコンを常に持ち歩く運命なのでしょう.

そうそう,手書きのメモ帳も,漠然としたアイディアをまとめるには良いのですけれどね.
すぐディジタルにならないのが難点ですね.
Windowsパソコンでタップ付きのがありましたが,文章の「ディジタル・データ」というなら,やはりテキスト・データでなくっちゃ.手書きは図解ベースだから,デジカメで取り込むしかないかな?

NXTバラバラ事件

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某所で,LEGO MINDSTORMS NXTの部品を分解する現場に出くわしました.

この秋に出たばかりの,キット全部で3~5万円ほどもする高価なおもちゃの重要な部品を,惜しげもなくカッターで切ってしまいました....切らないと開けられなかったのでしかたないとは言え,あーあーもったいない... でも,持ち主さんが「切っちゃえ」というのなら,切って中を見られるのは貴重な体験! と,パチパチたくさん写真も撮りました....

さっそく公開...したいんですけれど,いちおう,もう少し待ってからにしようかな...と.

いろいろ知っているメーカさんのチップなんかが載っていて,けっこう楽しかったです.とだけ,ここでは書いておきます...

Let's MindMap !

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本日,オブジェクト倶楽部主催のクリスマス・イベントを取材してきました.
クリスマス・イベントといっても,別にパーティーなわけではなく(まあ,懇親会はパーティーですけれど),プロジェクト・ファシリテーションや技術に関する講演会がきっちりとあります.そこで,いろんな”気づき”をプレゼントにもらって帰ってきました.

気づき Top 1:「マインド・マップは,好きなように描けばいいんだ!」
 今までは見よう見まね(でも自信なし),という感じで書いていたのですが,要は,頭の中に浮かぶことを自分なりに整理して(ここがポイント.唯一絶対の論理的な解があるわけではありません),図に示せばいいんだ,と知ったことは大きな収穫です.よぉし,これで今日から堂々と,好き勝手なマインド・マップを書ける!

気づき Top 2:「ライトニング・トークスは"しゃべり"と"機転"が命.まるで面接」
 持ち時間は5分間,時間が来ると「ジヤァァァーン!」とドラが鳴り響きます(カンフーの試合みたい).そして次の人の開始時間まで,準備は20秒.プロジェクタに不備があろうが,入場時にこけようが,何があっても問答無用でタイマがカウントダウンしていきます.その非情さとドラの響きにしびれました.
 おまけに,トーカー(しゃべる人)が,自分の時間をきっかり使い切ろうとするのがすごいです! 10秒余ったら,またそこで何かしゃべる.その意気にもおそれいりました.
 すごーい! 難しそう! ...でも,ちょっぴり,自分もやってみたいかも....テーマは自由.5分間1本勝負.次回,トーカーとして手を挙げたら,(話し下手の)自分の中の,何かが変わるかな?

大手町で「巣鴨」?

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大手町にある,丸の内オアゾに行きました.

本当はWindows Mobileのイベントの取材がメインであるはずが,その後ふらりと立ち寄ったオアゾで,思ったより時間をくってしまいました.オアゾの丸善(書店)はなかなか魅力的です.

ついでにお昼も食べていこうかな,と,5Fのレストラン街に登ったら,なんと「巣鴨 古奈屋」などというお店があるではないですか! バナナカレーうどんとか,いろいろメニューが並んでいるんですけど... 興味はあるけど,ちょっと「はずし」そうな気もして,こわいんですけど...

結局,「巣鴨のお店なら,巣鴨で食べよう!」と決断し,この日はほかのお店で無難にすませました.

(次回に続く)

新横浜で,筆者と特集記事の打ち合わせをしてきました.

ファシリテーションを2000年に入ったころからずっと考えてこられた方で,お話ししているだけでも,こちらのモチベーションが上がってくるようでした.

そんなわけで,気分がupした後の昼食は,いつもは通り過ぎていたお寿司屋さんへ.
入り口は小さくて,2階への階段もあまり冴えない低層雑居ビルなのですが,ガラガラと扉を開けて入ったお店は,ちょっと意外なほど品が良くて,落ち着いた上質な空気のお寿司屋さんでした.

白木のカウンターに,墨絵のような魚のイラストが描かれたランチョン・マット(敷き紙?).800円のにぎり(茶碗蒸し,あら汁付き)も上品です.BGMはビートルズが流れています.

ランチ・タイムを逃した時間であることもあり,静かに上品にいただきました.ちょっと量は物足りなかったけれど,美味しかったです.

今日もまた,仕事がんばろう! そんな元気をいただいた,打ち合わせと昼食でした.

筆者のかたと打ち合わせした.

ちょうど,場所が私の学生時代の通学経路だったこともあり,いろいろ昔のことを思いだした.そう言えば,高校生のころはちょくちょく図書館に通って自分の世界にひたっていたなあ,とか,ここでアルバイトしたなあ,とか,あそこでたいやき食べたなあ,とか….

私は東京周辺で生まれ,育ち,暮らしてきたので,ちょっと寄り道するだけでノスタルジーにひたることができる.

今は,技術誌の編集者をやっているけれど,10年前(いや,15年前くらいか)の自分には想像もつかない未来である.でも,過去にやってきたこと,考えてきたことはすべて現在の自分につながっているし,今培っていることも必ず未来の何かにつながっていくだろうと思う.
そう思うと,何かすがすがしいような気分になる.

まったく関係ないけれど,みなとみらい駅そばに掲げてある,Friedrich von Schillerの詩(駅からクイーンズスクエアに登っていくエスカレータの右手の壁にある)を見上げるときも,同じような感慨が胸をよぎる.

樹木は成育することのない
無限の芽を生み,
根をはり,枝や葉を拡げて
個体と種の保存にはありあまるほどの
養分を吸収する.
樹木は,この溢れんばかりの過剰を
使うことも,享受することもなく自然に還すが,
どうぶつはこの溢れる養分を,自由で
嬉々とした自らの運動に使用する,
このように自然は,その初源から生命の
無限の展開に向けての序曲を奏でている.
物質としての束縛を少しずつ断ちきり
やがて自らの姿を自由に変えていくのである.

Shillerと言えば,そろそろ第九の季節だ.第九の「歓喜の歌」は,合唱経験者にとってはマタタビのような曲だ.久しぶりに,家で,CDをかけてみよう.

最近,「仕様(発注側と受注側の共通認識)って大切だなあ」としみじみ感じます.

「いくらでも(要望を)言ってね」なんて約束手形,こわいですよね? クリスマス・プレゼントだって,

買う側:「何がほしい? 何でもいいから,言ってみて」

もらう側:「じゃ... 都内の駅近の,40坪の新築一戸建て」

みたいな話になりかねません(いったい何の話だ?).せいぜい5万円以内のプレゼントを挙げるだろう,というような希望的観測は,心ない(無邪気な)相手には通用しません.

自分への反省を込めて...

最近,平鍋さんのご活躍をあちこちで耳にします.

私が平鍋さんのことを知ったのは,UMLロボコン(今のETロボコン)の第2回だったか第3回だったかのときで,走行大会のほうではなく,モデリングについての議論のときに,平鍋さんの論理的かつわかりやすいお話に感激して,まもなく,お勧めされていた本『ライト,ついてますか』を買いました.この本も非常に良かったです.

少し前に,XP祭り2006を取材に行って,こんどは「はっちゃけた」平鍋さんの姿を拝見しました.こ,...こういう人なんだ?! とびっくりしましたが,自分が変わったこと,周りといっしょに変わっていきたいことを感慨深く語る姿を見て,やっぱりすごい人だ... と思いました.

ただ,こんなこと書いているだけじゃ「なーんだ,あなたも平鍋さんの信者なんでしょ」と言われて終わってしまいます.そうではなく,何をつかみとればそれぞれの人が成長できるのかということを,できるだけ客観的,理論的,積極的? に提案していければいいなと思っています.

# ...うーん...やっぱり,これじゃ,「信者」だよなぁ...

ざっくばらんな話

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昨日は,偉い方々の会議の後に,打ち合わせをさせていただきました.

大人数での丸1日の会議だったようで,みなさまお疲れのところ,どうもありがとうございました.

大局的に見ると,これはこうで,あれはこうで,... というようなざっくばらんな話をいろいろとお聞かせいただき,とてもおもしろかったのですが,... そのまま記事にできないのが残念な限りです...

まあ,そのまま,はないとしても,そういうネタを記事の行間に生かしていきたいと思います.

「金沢は江戸時代,日本で4番目の都市だった」という話も,どこかでネタにしよう.きっと....

JASAって有名?!

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ひさびさに葵ちゃんと話をしました.聞くと,今日はJASA(ジャサ,と発音)などが参加する記者発表会に行くようです.

(葵):JASAって有名ですよね.テレビとかでもよく言ってるし.

(志):え?... 確かに,ET2006の主催者でもあるけど,有名? テレビ?

(葵):あ,あれはNASA(ナサ,と発音)でしたっけ...?

JASAとNASAじゃぜんっぜん違いますって.... でも,そんなところがかわいらしい葵ちゃんなのでした.

昨日の反省をもとに,何かを変えなければ....私も少しは考えました.

1日は7時間.では,この時間をあらかじめ各種しごとに配分し,少なくともその時間だけは確保する,というやりかたにすればいい.

ざっくり考えて,情報収集(取材,メール,Web含む)に3時間.雑誌に2時間.Web(情報発信)に2時間.合計7時間.これでOK!

...とは簡単には行かないのですよね,実際には.雑用も入るし,上記のいずれにも分類できないような仕事もいくつか抱えているし.

でも,目安だけでも持っておけば,多少意識が変わります.まちがってもblogやメールに2時間近くかけてしまうようなことはなくなるでしょう.

効率を追求していくと多少息苦しいような気もしなくもないのですが,やるしかありません.
限られた時間を有効活用できない限り,安眠(vs 深夜の自宅作業)や休息(vs 休日出勤)はないのですから...(泣);;

時は金なり

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1日に働ける時間は7時間(8時間労働 - 昼食休憩)しかありません.だから,1時間って,とても貴重な時間なのです.なにせ,全労働時間の7分の1ですから.

もっと,1時間,1時間を大切にしよう!

...と,いつも退社時間が近づくと,後悔と焦りでいっぱいになる私なのでした.100円払いますから,あと1時間,働かせてください!

仕事が楽しい.

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仕事は楽しいです.

なぜ楽しいの? と聞かれると... やりたいことをやれているから? 興味のあることを取材しているから? かな?

今手がけている分野は,もともと(例えば,高校生,大学生のころ)自分がやりたかったこととはまったく違いますが,いろいろなことに手を広げているうちに,だんだん興味を持てる範囲も広くなってきた,ということでしょうか.

LEGOとか飛行船とかコーチングとかXPとかプロジェクト・マネージメントとか,楽しそうな(?)ことばかりだから,やる気は湧いて当然?なのかもしれませんが.

MATLAB EXPO 2006に行ってきました.

いつも,MATLABやSimulinkの取材をするたびに,「でも私,使ったことないからなぁ...」と思っていました.担当の方に「試用版はないんですよねぇ...」と聞くと,そうですねぇ,と言われますし,きっとなんとか借り出しても,一人でインストールして試してみるにはいろいろ限界が….

そんなことを思っていたら,あるじゃないですか,MATLAB EXPOに.例えばセッションE1「今さら聞けないMATLABのお話」.それから,HトラックとIトラックで実施されている,ハンズオン・トラック(MATLABやSimulinkの操作体験).展示会場内に設置されている「今さら聞けないMATLABコーナー」.この機会,逃す手はありません.

実際,セッションE1「今さら聞けないMATLABのお話」は満席でした.四則演算からガイダンスを始めてくださったご好意に感謝.後半で数式の嵐になると,ちょっとキビシイものがありましたが,だいたい分かりました,MATLABのこと.

さあ,これをベースに,これからも取材&企画をがんばろう!

P.S.

メディアラウンジに,『Design Wave Magazine』や『Interface』,『トランジスタ技術』がずらりと並んでいたのには感激しました….CQ出版のショウ・ルーム(今や書籍販売コーナーですが)よりも見せ方が充実しています.CQ出版のショウ・ルームも,こんな感じにできないでしょうか?

日科技連主催の「ソフトウェア カイゼン交流会」に行ってきました.

すごくおもしろかったです.レポートは,後で組み込みネットに書くとして,感心したのは,カイゼンの話とアジャイル(XPなど)って相通ずるものがあるのだなぁ...ということです.

トヨタ生産方式でいう「カイゼン」は,無駄を顕在化させ,なくしていく継続的な行為であるわけなのですが,ソフトウェア開発という,人間そのものがある意味自分自身(の気分など)を投影させながら行っている作業においては,個人のモチベーションがとても,とても重要な要因になります.もともとそういうことを唱えていたのがeXtreme Programming(XP)で,私はこの意見に強く賛同しています.

はじめ,交流会の会場に集まった人々の姿を見て思ったことは,「(XPに集う若者に比べて)年齢層が高い」,ということでした.お話を伺ってみると,CMM推進部署に所属されている方などもわりといらっしゃるようでした(CMM レベル5では,プロセスの永続的な改善に取り組める,ということが求められている).でも,事例発表などを聞いてみてびっくり,ほとんどXPで推進していることと同じようなことを「カイゼン」の名のもとで実施されているのです.

確かに,ソフトウェア開発者は(それも”できる”人ほど)「自分のスタイル」を持ちがちで,言われたことに粛々と従ったりはしません.それなら,彼らのモチベーションややる気をどうやって上げるのか,どうやって開発チームの雰囲気を良くしていくか,ということこそが,より良い開発につながるのだと思います.

例えば,チームの雰囲気を「見える化」するツールが,「ニコニコカレンダー」,通称ニコカレです(この交流会で聞いたことの受け売りですが…).チーム・メンバは,毎日の帰宅時に,壁に貼られた表(横軸が日付,縦軸がメンバ名)に,自分の気分に合ったシールを貼って帰ります.happy!なら黄色のシール,unhappy(ブルー)なら青色のシール,普通なら赤色のシール,といった具合です.そうすれば,最近のチームのみんながどんな気分でいるのかが一目で分かります.例えば,残業した時間分だけ,シールの下にちっちゃな●シールでも貼っておけば,だれに負荷がかかっているかなどが一目で分かり,ほかの人が「Aさんをフォローしてあげなきゃな」という気分になります(これ!これ,いい!).

ニコカレなどは,実施する人のアイデアによって,いろいろカスタマイズできます.シールの色ではなく,顔マークを書き込んだり,「普通」に逃げる人を無くすために,黄色と青色のみにしたり….なにより,手軽で楽しげなくせに,これも「カイゼン」だ,ということに軽くショックを受けました.

私の職場だって,あなたの職場だって,雰囲気が良くてコミュニケーションが取れているほうがよいに決まってます.ニコカレ,やりたいなぁ….でも,うちみたいに,出社/退社が不規則な職場だとやりにくいよなぁ….

交流会とXPにすっかり感化された私は,そんなわけで,「カイゼン」する機会を虎視眈々と狙っているのでありました.

やりたい! と思ったことは,すぐにやる.

後でやろう... と思ったことは,翌日はおろか,1週間後にも出来ていない.

そんな毎日です.

P.S.

有言実行,毎日更新!

家に帰れば2児の母です.保育園のお迎えのため,門限は7時です.夫は(特に,最近)仕事が超多忙で,早朝から深夜まで働き続けていて,頼れません.雑誌のほかにWebサイトの仕事もしています.そのほか,断り切れない雑務もあれこれ降ってきます.

仕事を,スケジュール通りにできない理由なんて,いくらでも挙げられます.

自分の使える時間は限られているのだから,その中でどれだけできるかを考えて,仕事の量を決めればいい.頭では分かるのですが,「でも,これもやりたい」,「このくらいは,たぶんなんとかなるはず…」ついつい欲張って,たいてい泣きを見ます.

でも,やっぱり,やりたい仕事はやりたい.そう思う気持ちのほうが,生活をスムーズに回すことよりもつい先に立ってしまいます.おかげで,私の生活はほとんど破綻しているようなものです.周囲に,けっこうな迷惑をかけています.

- * - * - * -

そんな悩みを抱えていたら,新聞記事に目が留まりました.学校の先生が忙しい中,どうやって仕事をやりくりしているか,というインタビューでした.結論だけ言うと,その先生はスケジュール帳を活用してタスクをきちんと管理できていました.ああ,私にできていないのは,これだったんだ.…仕事が多いせいにしないで,きちんと自分をマネージメントすればよいんだ.目からウロコが落ちた思いでした.

さーて,「来年使うスケジュール帳を探す」というタスクがもう一つ増えたなあ.スケジュール帳が決まるまでは,予定を管理できない気分です.私ってカンペキ主義(?!)だから(笑).…これだから,仕事が進まないんですねぇ.

巣鴨の裏通りに,昔から好きなお店があります.「餃子屋」ですがラーメンもやってます.昔,残業したときにセンパイに連れていってもらって,そのおいしさに感激しました.

残念なのは,夜(17:00以降)しか営業していないことです(私のように,勤務時間に制約があると厳しい…).また,お店がこじんまりしているのに繁盛しているので,長居するとお店に迷惑かな,という気持ちになるようなお店です.
メインは餃子.並皿は5個で525円(税込),大皿は8個で714円(税込).ラーメンも714円(税込)ですが,いろいろトッピングも選べます.

以前は餃子のおいしさに感動したのですが,つい先日食べに行ったときには,ラーメンがおいしかったです.さっぱりしているのにコクがあります.もちろん,ビールなども注文できます.

これからの寒い季節に,特にお勧めのお店です.

* Restaurant Data *

  • 店名:小天狗
  • 場所:巣鴨駅から徒歩1分.白山通りを一本裏に入ったところにあります.豊島区巣鴨1-17-1.日曜・祭日はお休みです.
  • 価格帯:食事の場合で1,000~2,000円程度?(個人差あり)

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