仕事に対する認識は可制御性がカギ

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組み込みソフトウェア開発に関する記事の依頼で,國方さんというエンジニアの方とお話ししたときのことです.

私は,「士農工商メカ,エレキ,ソフト」という言い回しを聞いたり,一般論として「ハードウェアは直せないから,ソフトでどうにかしてよ」というシチュエーションがある,というグチ話を聞いたりして,「ソフトウェア技術者がハードウェア技術者の尻拭いをさせられることが多いのだ」と思い込んでいました.でも,國方さんは,こんなことをおっしゃっていました.

「ハードウェアで直せるものなら,ハードウェアで直せばいいんですよ.それができないから,ソフトウェアのほうにお願いしている.そのことを分かってほしいです」

今こそ國方さんはソフトウェア技術者ですが,以前はハードウェア側の技術者でした.だからこそ,どちらの立場も理解できるのでしょう.自分たちが「やらされている,迷惑をこうむっている」と思っていては,相手と良好な関係を築けない―― その通りだと思います.國方さんのお話を伺いながら,組み込みシステム開発だけでなく,縦割り組織や社内の部署間対立などの話も頭をよぎりました.私自身も,考えを改めなければならない点がありそうです.

技術者って,営業などに比べて,待遇(給料など)が悪い,という話もよく聞くのですが? とお伺いしたら,

「それも,感じ方次第だと思います.自分の仕事がコントロール可能だと感じるかどうか.”与えられたことをやらされている”と感じるのか,”必要なことをやっている”と感じるのかで,疲れや満足感,考え方などが変わってくるでしょうね」

…なるほど.

いつもニコニコしている國方さんの,技術者としてのすごさが伝わってきました.

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なんちゃって記者(志)の取材メモ - だいじなことはみな保育園が教えてくれた (2007年5月15日 13:09)

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このページは、(志)が2007年4月20日 23:09に書いたブログ記事です。

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