電子書籍を貸し出す「Web図書館」はどう運営する?

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電子書籍をインターネット経由で貸し出す「Web図書館」というものがあります.

千代田Web図書館
http://weblibrary-chiyoda.com/

これは,インターネット上で電子書籍を借りることができ,貸し出し期間が過ぎたら閲覧できなくなる(必要に応じて,また「借りる」),というものです.
手元へのダウンロードやコピー,印刷はできない仕組みになっているとのこと.

現在はトライアルのため,千代田区民のみに利用を許可しているそうです.

でも,いったいどのように運用しているのでしょうか? Webから貸し出すコンテンツであれば,1個電子データがあれば,何人にでも貸し出せそうです.もしかすると,出版社側が無償で提供している? 図書館が閲覧数に応じて料金を払っている? いったいどうなのでしょうか?!

出版Web研究会 : 第10回出版Web研究会議事録 というものを見つけました.
http://www.pubweb.jp/xoops/modules/news/article.php?storyid=11

これによると,
・千代田区Web図書館は,一つのコンテンツにつき3冊分,コンテンツを購入している.
・出版社側も,今のところは「あまり売れない」書籍のデータを提供している面が強そう.
・都内のほかの区も,導入を検討している.

ただし,おそらく,各区ごとにコンテンツを購入し,区民に対して貸し出すようになるのでしょう.そうすることにより,出版社側は少しでも書籍の売り上げを確保できるし,図書館側も「実際の書籍をペーパレスにしただけ」と主張できることでしょう.

ちょっとドキドキするこの展開,今後も見守っていきたいです.

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※参考:下記の「江戸川区Web図書館」というのは,よくある,Web上で蔵書を検索・予約できるシステムを指しており,千代田区Web図書館とは異なります.
https://www.library.city.edogawa.tokyo.jp/www/input_simple_i.html

※参考2:著作権の切れた書籍テキストをディジタル・データとして無償公開している「青空文庫」や,ものによっては有料で公開している「電子図書館」とも異なります.

電子図書館
http://www.eonet.ne.jp/~log-inn/index.html

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このページは、(志)が2008年5月23日 18:02に書いたブログ記事です。

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