ミツバチの悲哀?

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毎週日曜の夜7時半~8時にかけて,NHK総合(1チャンネル)で「ダーウィンが来た!」という自然科学番組をやっています.

子どもが,モリゾーに似た&だじゃれ好きなキャラクタ「ひげじぃ」の大ファンなので,毎週欠かさず見ています.ひげじぃだけでなく,番組も「知られざる生き物の新たな新伝説」の名に恥じず,興味深い生態を,ハイテクを駆使したカメラで捉えては紹介してくれています.

先週末(2007年9月2日放映)は,ミツバチでした.

ミツバチは,働きバチと女王バチがいて,働きバチはみんな雌…ということくらいは知っていたのですが,それぞれの役割分担が非情なまでにはっきりしていることを知り,(人間の勝手な感傷ということはよく分かっているつもりですが)なんだかもの悲しい気分になりました.

女王バチは,一つの巣に1匹だけが生存します.
もともとは一つの巣の中に数匹の女王バチが誕生するのですが,生まれるとすぐにほかの女王バチと闘って,勝ち抜いた1匹だけが女王バチとして存続します.負けることは死を意味します.

働きバチは,みんな雌です.それぞれ,持って生まれた才能(?)を生かし,巣を作る大工になったり,女王バチを育てる養育係になったりします.このようなさまざまな才能を持った子供を産むため,女王バチは十何匹(?)もの雄と交尾して,その精子を体内にためておき,それから何年かにわたってさまざまな才能を持った子どもを生み続けます.

雄バチは,一切働きません.働きバチの取ってきたミツをなめては寝ているばかりです.
しかし,女王バチとの交尾期になると一斉に交尾し,そのまま死んでしまいます.まるで,種の繁殖のためだけに生きているかのようです.

よく「日本人は働きバチ」とか言われますが,いやいやミツバチに比べれば….生まれたときからやるべきことが決まっていて,ただそれだけを完遂する,というのは,自由を謳歌して生きてきた私のような甘っちょろい人間には,とてもつらいことのように思えます.

まあ,自分たちの種族のために何をするべきなのかがはっきり分かっている,という状態のほうが,もしかしたら生きやすいのかもしれませんが….

ちょっと切ない日曜の夜でした.

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このページは、(志)が2007年9月 6日 16:08に書いたブログ記事です。

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