DRAMをどう使うか? ――性能の改善技術とその性能を生かす選択方法

池田博明

tag: 組み込み

技術解説 2003年3月17日

●画像機器向けDRAM製品群

 ×32の構成を持つ製品群で,ポイント・ツー・ポイントのバス構成で高速に動作します.FBGAパッケージやODT(on die termination)が前提です.

  • GDDR-II:VDD=2.5V,VDDQ=1.8Vで最大1Gbps動作.SSTL_18バス.
  • GDDR-III:VDD=VDDQ=1.8Vで最大1.2Gbps動作.VDDQ終端バス.

●モバイル機器向けDRAM製品群

 汎用DRAMインターフェースを維持したまま,低電圧化・低電流化を目指した製品群です.

  • LP SDRAM(Low Power SDRAM):2.5V版SDRAM(汎用品は 3.3V).
  • Mobile RAM:開発元はInfineon社,エルピーダメモリ.部分リフレッシュ,温度補正リフレッシュなど電力の削減機能を強化したLP SDRAM.三菱製品では疑似SRAM製品にこの呼称を用いる.
  • Mobile SDRAM:開発元はMicron社,Samsung社.Mobile RAMの別称.

●モバイル機器向け疑似SRAM製品群

 CPUなどとの親和性を高めるためにSRAMインターフェースを用いたDRAM製品です.

  • CellularRAM:開発元はInfineon社,Micron社,米国Cypress Semiconductor社.16Mビット/32Mビットの×16構成の疑似SRAM.第2世代ではシンクロナス・バースト機能もサポート.VFBGAパッケージ.動作温度は-25℃~+85℃.
  • MSRAM(Mobile Specific SRAM,モバイル用途RAMとも表記):開発元はNEC.32Mビットの×16構成.I/O電圧は1.8V.パッケージはテープFBGA.動作温度は-25℃~+85℃.
  • UtRAM:開発元はSamsung社.32Mビットの×16構成の疑似SRAM.2.7V~3.1V動作.MCP(multi-chip package)に組み込まれて用いられる.

●Embedded DRAM (DRAMコア)

  • eRAM(Embedded DRAM):開発元は三菱電機.DRAMコアの一般名称として用いられる場合もある.
  • 1T-SRAM:開発元は米国Mosys社.高速DRAMコアを持つEmbedded DRAM.

 上記のほか,以下に大学における研究例を示します.

  • PPRAM(Parallel Processing RAM,九州大学)
  • IRAM(Intelligent DRAM,カリフォルニア大学)
  • PIM(Processor In Memory,ノートルダム大学)
  • C-RAM(Computational RAM,トロント大学)

 C-RAMは,Calcogenide RAM(Ovonic Unified Memory :OUM)を指す場合もあるようです.

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