DRAMをどう使うか? ――性能の改善技術とその性能を生かす選択方法

池田博明

tag: 組み込み

技術解説 2003年3月17日

●情報処理機器向けDRAM 製品群

 情報処理機器向けでは,最大容量のDRAMをマルチソース供給とするため,主にJEDEC標準DRAMが用いられます.

  • EDO(extended data out):非同期型DRAMの最後の形式.出力制御信号の/CASが"H"でも,出力をハイ・インピーダンスとしない.
  • SDRAM(synchronous DRAM):同期型汎用DRAMの最初の形式.DDR SDRAMとの対比からSDR(single data rate)SDRAMとも表記.
  • DDR SDRAM(double data rate SDRAM):クロックの立ち上がりと立ち下がりにデータを出力するSDRAM.DDR-I SDRAMとも表記.
  • DDR-II SDRAM:DDR-I SDRAMの高速版.2003~2004年に量産を予定.
  • DDR-III SDRAM:DDR-II SDRAMの高速版として検討が始まった仕様.2006~2007年に量産を予定.
  • VC-SDRAM(Virtual Channel SDRAM):開発元はNEC.チップ上に多数のデータ・レジスタ領域を備えて高速動作を実現したSDRAM.
  • RDRAM(Rambus DRAM):開発元はRambus社.独自の同期化手法を用いている.ナロー・バス・パケット制御の代表.JEDEC非標準.

●ネットワーク/サーバ向けDRAM製品群

 この市場でDRAMは,高速ランダム・アクセスと,高度のパイプライン処理を目指しています.JEDEC標準には準拠していません.

  • FCRAM(Fast Cycle RAM):開発元は富士通,東芝.メモリ・アレイを細分化し,ランダム・アクセスの高速化と低消費電力化の双方をねらったもの.アドレス・ノンマルチとアドレス・マルチの製品バリエーションあり.
  • Network DRAM(NetDRAMとも表記):開発元はSamsung社.FCRAMと互換.
  • RLRAM(Reduced Latency RAM):開発元はInfineon社,Micron社.内部8バンクを順次アクセスする動作で高速化.non-multiplexedアドレス動作が基本.×16/32構成のRLDRAM-Iと,×9/18/36構成でI/O分離型のRLDRAM-IIがある.後者はオプションでmultiplexedアドレス動作が可能.
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