無線ネットワーク設計の考え方 ―― アクティブRFIDタグを用いて無線システムを構築するには

松井幸夫

tag: 電子回路

技術解説 2007年4月25日

最近,鉄道の電子改札カードや電子マネー・カードなど,非接触の電子カードが普及しており,電源不要のRFIDタグが使われている.一方,ユビキタス・ネットワーク(いつでも,どこでもネットワーク接続できる環境)を実現するために,電池を内蔵するアクティブRFIDタグの開発も進んでいる.本稿では,アクティブRFIDタグの現状とシステム構築の注意点について解説する.  (編集部)

1.アクティブRFIDタグとは

● 現実世界の情報を情報世界へ入力できるRFIDタグ

 最近,「ユビキタス・ネットワーク」という言葉をよく耳にします.「ユビキタス」とは「いつでも,どこでも」というような意味で使われているので,一般的には,「いつでも,どこでも使えるネットワーク」と訳されます.現在のICT(Information and Communication Technology)社会では,われわれの身の回りに,携帯端末や各種のモバイル機器が普及しています.情報機器の技術は,ブロードバンド対応の通信インフラの整備とともに,日々進歩しています.情報を扱うときに必要な,「情報世界の入出力端末」の時間的・空間的制約がどんどんなくなり,「いつでも・どこでも」情報を扱える,非常に便利な世の中になってきています.つまり,現在のICT技術が来たるべき「ユビキタス・ネットワーク社会」を先導しているとも考えられます.

 こうした中で,これまでの情報世界の枠を飛び越えようとしている技術があります.それは一般にRFID(Radio Frequency Identification)タグと総称されるものです.RFIDタグは,その名のとおり,RF(高周波,ここでは無線という意味)でID(個体識別情報)を伝達するタグ(札)です(写真1).代表的な用途としては,電子錠や本人証明などがあります.

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写真1 いろいろなRFIDタグ

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