無線ネットワーク設計の考え方 ―― アクティブRFIDタグを用いて無線システムを構築するには
2.アクティブRFIDタグの用途と現状
● 物や人に付けるアクティブRFIDタグが続々登場
実際のアクティブRFIDタグの例を紹介します.すでに,用途や要求仕様により,いろいろなタイプのものが開発されています.大別すると以下のタイプがあります(写真2).
・物に付けて,その存在や状態を検知するタイプ
・人に付けて,その存在や移動,通報を検知するタイプ
・センサを搭載し,センサ・ネットワークをターゲットにしたタイプ
このほかにも,双方向通信タイプやマルチホップ機能(バケツ・リレー方式による中継伝送機能)を持ったタイプなど,いろいろなバリエーションがあります.それぞれの用途による要求仕様の違いによって,表2のような相違があります.
項 目 | 物に付けるタイプ | 人に付けるタイプ | センサ・ネットワーク系 |
外形 | 小型,薄型 | 小型,薄型,軽量 | 小型 |
電源 | 1次電池が基本 | 1次電池または2次電池 | 1次電池またはAC電源 |
搭載されるセンサ | 温度,湿度,衝撃,はがされ検知 | 振動,通報スイッチ | 各種環境パラメータ |
搭載メモリ | 中規模 | 小規模 | 大規模 |
インターフェース機構 | 不要 | 入出力とも必要 | 不要 |
マルチホップ機能 | 不要 | 不要 | 必要 |