パソコン周りのケーブル追放を目指すCertified Wireless USBの動向 ―― USBはWireless USBに置き換わるか?

石井潤一郎

tag: 組み込み

技術解説 2007年4月20日

●○● Column2 ●○●
Wireless USBはUSBを置き換えるか?

 Wireless USBがUSBのように普及するかどうかを考えるため,ここではUSBの歴史を振り返ってみます.

● マニアしか使えなかったパソコン周辺機器

 USB 1.0が世の中に登場する以前,すなわち,1994年~1995年は「Access.Bus」という規格が存在していました.これはオランダのRoyal Philips Electronics社にて定義された「I2C」という低速シリアル・バスを基本にした「プラグ・アンド・プレイ」インターフェースを実現するシリアル・バス規格でした.「ABIG(Access.Bus Industrial Group)」という団体が存在し,1995年初頭ごろまではIntel社やMicrosoft社もメンバでした.

 当時,MS-DOSパソコンやWindows 3.1パソコンに周辺機器を接続する場合,異なる形状のコネクタやケーブル,異なる内部バスが存在していました.これらをパソコン本体に組み込むためにはハードウェア・リソースも考えなければなりません.とても一般家庭で使えるような代物ではなく,パソコンに詳しいマニアックな人しか扱えない特別なものでした.

 「苦労して覚える」ことが正しいとすれば,当時のパソコンはまさにそうでしたが,パソコンをもっとたくさん販売するためには「家庭」という市場は見逃せません.しかし,このような「簡単に使えない電気製品」を家庭に持ち込んでも受け入れられないことは明白で,周辺機器を買ってきて誰でもすぐに使える「プラグ・アンド・プレイ」という概念が考案されました.

 そして,パソコンを売る側とパソコンを使う側の利害がやがて一致することにつながっていきます.

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