パソコン周りのケーブル追放を目指すCertified Wireless USBの動向 ―― USBはWireless USBに置き換わるか?
2)DWA(デバイス・ワイヤ・アダプタ)
あらかじめ装備される4ポートに接続されるレガシUSBデバイスのホストとして動作します.EHCIでは一つのホスト・コントローラに対して四つのルート・ポートを装備しているので,四つのUSB 2.0ポートが使えます.
基盤技術としてWisair社のPHYチップとMAC/ベースバンド・チップが使用されており,内部回路ブロックは図4(b)のようになります.比較的シンプルな構造になっており,Wisair社のWiMedia PHYチップとMAC/ベースバンド・チップがこのシステムの中枢と理解してよいでしょう.
図4 Wisair社製LSIのブロック図
(b)の中のWisair社製WiMedia PHYチップと MAC/ベースバンド・チップがこのシステムの中枢と理解してよい.「プロセッサ& USBトランシーバ」がホスト・コントローラの役目を担う.USBポートにデバイスが接続されると,バス・エニュメレーションを行い,デバイスとして認識する.必要なコンフィグレーション情報は,UWBを使ってDWAに送られる
図4(b)の「プロセッサ & USB トランシーバ」がホスト・コントローラの役目を担います.USBポートにデバイスが接続されるとバス・エニュメレーションを行い,デバイスとして認識します.必要なコンフィグレーション情報はUWBを使ってDWAに送られます.
このHWAは,Windows パソコンからは「汎用ハブ」として見せています.デバイス・マネジャを見ると,下記のように登録されています.
・HWA側:USB複合デバイス
UWB Dongle Control
UWB Dongle over USB
・DWA側:Wireless USB Hub
USB Root Hub
汎用ハブ
Wisair社とワイ・イー・データの共同開発により,周辺回路などの設計は比較的スムーズに行われました.また,メーカ固有のWindows XP用ドライバもあらかじめ用意されていたため,デバッグもそれほど苦労しませんでした.
前述した「Wireless USB HUB/Dongle」の開発において,実際に用意されたツール,または必要と思われるツールを以下にまとめました.