設計の基本は仕様の理解 ――高速シリアル通信を実現するために知っておくべき最低限の知識

掛須利夫

tag: 組み込み 半導体 実装

技術解説 2004年1月30日

●クロック・リカバリ回路が重要

 シリアル通信に必要な技術として,パラレル-シリアル変換,シリアル-パラレル変換は当然ですが,クロック・リカバリ回路も重要です.

 クロック・リカバリは,受信したデータの変化を見てクロック信号を再生する技術です.ほとんどのクロック・リカバリ回路ではPLL(phase-locked loop)を使用しています.外部RLCを不要にした高速PLLの発達によって,100MHzをはるかに超えるシリアル通信が可能となりました.高速シリアル通信のために,特に重要なハードウェア技術を以下で説明します.

1)送信PLL回路

 一般に,10ビット・パラレル・データ入力の送信回路は図1のようになっています.パラレル信号の書き込みクロックから10倍のシリアル・クロックを作り出して,送信レジスタをシフト・アウトしています.

 パラレル・データの重要なパラメータとしてはスキュー(信号線間のタイミングのズレ)が挙げられます.一方,シリアル・データではジッタ(信号波形の立ち上がり/立ち下がり周期が不安定になること)が重要なパラメータとなります.

f01_01.gif
〔図1〕送信PLL回路
パラレル信号の書き込みクロックから10倍のシリアル・クロックを作り出して,送信レジスタをシフト・アウトする.

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