設計の基本は仕様の理解 ――高速シリアル通信を実現するために知っておくべき最低限の知識

掛須利夫

tag: 組み込み 半導体 実装

技術解説 2004年1月30日

3)アイソクロナス転送

 パケット構成を図22に示します.オーディオやビデオのような一定時間ごとのリアルタイム転送に使用します.パケット・サイズは,フルスピード・モードでは最大1,023バイト,ハイスピード・モードでは最大1,024バイトです.

 アイソクロナス転送において重要なポイントは,毎回のフレームに必ずデータを送出して,必要とするバンド幅を維持することです.オーバヘッドを減らすため,アイソクロナス転送ではハンドシェークPIDやリトライ機能を使用しません.16ビットCRCによるエラー検出のみとなります.

 なお,ロースピード・モードではアイソクロナス転送はサポートされていません.

4)コントロール転送

 パケット構成を図23に示します.デバイスをセットアップするときとコマンドの送信に使用します.これはきわめて重要な転送モードです.

 コントロール転送は二つまたは三つのステージに分かれます.SETUPステージは8バイトのUSBコントロール・データを持ちます.オプションのDATAステージでは,必要であれば追加データを送ります.STATUS(またはハンドシェーク)ステージではコントロール動作の正常終了を確認します.

f22_01.gif
〔図22〕アイソクロナス転送のパケット構成
アイソクロナス転送ではハンドシェークPIDやリトライ機能を使用せず,16ビットCRCによるエラー検出のみである.

f23_01.gif
〔図23〕コントロール転送のパケット構成
コントロール転送は,SETUPステージ,DATAステージ(オプション),STATUS(またはハンドシェーク)ステージに分かれる.

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