設計の基本は仕様の理解 ――高速シリアル通信を実現するために知っておくべき最低限の知識

掛須利夫

tag: 組み込み 半導体 実装

技術解説 2004年1月30日

 ここでは,100Mbpsを超える高速シリアル・インターフェースが台頭した技術的背景と,機器開発者に要求される基本的な知識について解説する.例として,最大データ転送速度が480MbpsのUSB 2.0ハイスピード・モードを取り上げる.仕様書の読みかたや用語,従来のUSB規格との相違点などを説明する.  (編集部)

 RS-232-Cに代表されるように,これまでのシリアル通信は装置間のインターフェースで多く用いられてきました.ところが,最近ではパソコンの周辺機器の接続にもUSBやSerial ATA1)PCI Express2)といった高速シリアル通信が使用され始めています.加えて,装置内のプリント基板を接続するバックプレーンにもシリアル通信が採用されています.

1.高速シリアル通信のためのハード技術

 シリアル通信は,異常の検出と予備ラインへの切り替えが簡単です.そのため,戦闘機を含む飛行機ではフライト・コントローラ(飛行制御装置)や無線装置,レーダ装置に使用されてきました.また,自動車にもLIN(Local Inter-connect Network)3)バスが使用され始めています.いずれもRS-232-Cに近い通信速度(kbpsオーダ)です.

 シリアル通信は,パラレル通信と比べて同じデータ量で転送速度が10倍以上も速くなるため,設計が難しくなります.そのため,高速ディジタル・インターフェースの通信方式としては敬遠されていました.ところが,近年,半導体の微細化によってデバイスの動作速度が飛躍的に向上したため,高速シリアル通信が幅広く利用されるようになってきています.

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