設計の基本は仕様の理解 ――高速シリアル通信を実現するために知っておくべき最低限の知識
●USB転送タイプは四つ
USB 2.0では以下に示す四つの転送タイプに対応しています.
1)バルク転送
バルク転送のパケット構成は図20に示したものと同じです.データ・サイズはフルスピード・モードで8/16/32/64バイトです.ハイスピード・モードでは512バイトのみになります.
転送エラー対策として,ハンドシェーク・パケットを使用した自動リトライ機能がバルク転送にはあります.ホストはバスの空き時間にバルク・パケットをスケジューリングします.
バルク転送はプリンタ,スキャナ,モデム,外部記憶装置などに用いられていますが,信頼性が高いのでリアルタイムの画像通信にも使われています.
2)インタラプト転送
インタラプト転送のパケットは図21に示したようにバルク転送に近い構成です.パケット・サイズは,フルスピード・モードでは1~64バイト,ハイスピード・モードでは最大1,024バイトです.
〔図21〕インタラプト転送のパケット構成
バルク転送に近いパケット構成をとっている.