統合型プリント基板CADツールの運用方法 ――回路設計者とプリント基板設計者の共同作業を成功させよう!

城野幸男

tag: 実装

技術解説 2003年5月29日

 例えば,プリント基板設計を始める場合,レイアウト・ツールのコマンド操作によってネットリスト(結線情報)を読み込むのではなく,回路図エディタのコマンド操作によってすべての回路上の情報をレイアウト・ツールに直接送ります.レイアウト・ツールで使用する設計ルールはすべて回路図上で規定することができ,部品情報やネットリストとともにレイアウト・ツールに自動的に送り込まれます.そして,プリント基板の設計作業中は,設計ルールが守られているかどうかチェックされます.

 また,配線が終わった後の伝送線路シミュレーションに必要なI/Oモデルは,プリント基板ではなく回路図シンボルのプロパティとして設定されます.そして基本となるネットリストとI/Oパラメータを回路図から取得して,シミュレーションが行われます.またSPICEベースの回路シミュレータやFPGA/PLDツールも回路図の編集画面から起動し,回路図上の情報に基づいて動作します.

 このように,この統合型ツールは「初めに回路図ありき」の考えかたが徹底されており,回路図エディタには,統合されているほかのツールをコントロールするために必要な機能と権限が与えられています.このことは,回路設計者のリーダシップによるトップダウン設計の考えかたと整合します(図3)

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〔図3〕回路設計プロセスと統合ツール
回路図エディタや回路図データによって,関連ツールを制御する.「初めに回路図ありき」というコンセプトを実現する.

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