電子機器開発者のための半導体パッケージ熱設計入門 ――待ったなし!SOC & SIPの熱対策
一方,半導体パッケージの熱抵抗を実測する方法として,JEDEC(Joint Electron Device Engineering Council;電子部品の標準化を推進している米国の業界団体)では熱抵抗解析用試験基板に実装して測定することを規定しています.この試験基板の寸法は101.6mm×114.3mmです(3).上式から,熱抵抗解析用試験基板の表面と裏面からの雰囲気への熱伝達抵抗は11.6deg/Wと計算されます.これは,パッケージ表面の対流熱伝達の熱抵抗値の1/8に相当します.
以上のことと放熱が熱抵抗に反比例することから,パッケージ面積から2割,実装基板から8割が放熱されているということになります.実際に熱流体解析を行うと,352ピンPBGA(plastic BGA)を4層基板に実装した状態では,9割がプリント基板経由で放熱されていて,パッケージ表面からの放熱はわずか1割という結果が出ています.