プログラマブル・ロジックを集積したSHマイコンのすべて(後編) ――ソフト開発環境とハード開発環境をシームレスにつなぐ

山崎尊永

tag: 半導体

技術解説 2002年2月28日

PLD内蔵マイコンの開発環境

 CSoCは,本稿の前編でも説明したとおり,マイコン(CPU)とプログラマブル・ロジック(CSL:Configurable System Logic)を1チップに集積したシステムLSIである(図1).CSoCを利用する場合,ユーザはCSLに実装するハードウェアとCPU上で動作するソフトウェアの両方を開発しなければならない.

 まず,ソフトウェア開発では,通常のマイコン開発で使用されているツールが必要になる.例えば,Cコンパイラやアセンブラ,リンカ,ソース・コード・デバッガ,命令セット・シミュレータ,ICE(in-circuit emulator)などである.一方,ハードウェア開発では,通常のプログラマブル・ロジック開発で使用されているツールが必要になる.例えば,回路図エディタ,論理合成ツール,プログラマブル・ロジックのコンフィグレーション・ツール(配置配線ツール)などである.図2に,筆者らが考えるCSoC開発環境の概要を示す.

f01_01.gif
〔図1〕プログラマブル・ロジックを内蔵するSHマイコン
SHコアと各種の周辺機能から構成されるSHマイコンに,さらにプログラマブル・ロジック(CSL)を集積した.

f02_01.gif
〔図2〕 プログラマブル・ロジック内蔵SHマイコンの開発環境
ユーザは,CPU上で実行するソフトウェアとCSLに実装するハードウェアの両方を開発する必要がある.ソフトウェアは,Cコンパイラ,アセンブラ,リンカ,命令セット・シミュレータを用いて,通常のマイコンの場合と同じように開発する.ハードウェアは,EDAベンダから出荷される論理合成ツールや回路図エディタを用いて,通常のFPGA/PLDと同じように開発 する.プログラマブル・ロジッ クの配置配線とコンフィグレーション・データの作成は,FastChipを使って行う.このコンフィグレーション・データとソフトウェア・プログラムのオブジェクトを,JTAGベースのICE(in-circuit emulator)を介してユーザのシステム基板にダウンロードし,デバッグを行う.

組み込みキャッチアップ

お知らせ 一覧を見る

電子書籍の最新刊! FPGAマガジン No.12『ARMコアFPGA×Linux初体験』好評発売中

FPGAマガジン No.11『性能UP! アルゴリズム×手仕上げHDL』好評発売中! PDF版もあります

PICK UP用語

EV(電気自動車)

関連記事

EnOcean

関連記事

Android

関連記事

ニュース 一覧を見る
Tech Villageブログ

渡辺のぼるのロボコン・プロモータ日記

2年ぶりのブログ更新w

2016年10月 9日

Hamana Project

Hamana-8最終打ち上げ報告(その2)

2012年6月26日