プログラマブル・ロジックを集積したSHマイコンのすべて(後編) ――ソフト開発環境とハード開発環境をシームレスにつなぐ
●ソフトウェア・デバッグには日立の環境を利用する
ソフトウェア・プログラムのデバッグでは,図2に示したように日立製作所のマイコン用ソフトウェア開発環境「HEW(Hitachi Embedded Workshop)」とICE「E10A」を使用する.HEWは,プロジェクト形式でプログラム・コードを開発するツールである.このツールはCソースの起動用コードを自動生成する機能や,ビルド・エラーのヘルプ表示機能,C/C++標準ライブラリのヘルプ表示機能,バージョン管理機能などを備えている.一方,E10AはJTAGベースのICEである.ブレーク・ポイントの設定,リアルタイム・トレース,メモリ・アクセスなどの機能をサポートしている.
CSL内部のハードウェアのデバッグについては,各ノード(フリップフロップ)の信号レベルを読み出したり,強制的に設定したりできるようになっている.信号ノードは,アドレス・マッピングされているので,メモリの読み出し/書き込みと同じ要領で直接アクセスできる.アドレス配置リストはFastChipから出力される.