磁界結合を利用した"ワイヤレスICE"を開発 ―― マイコンのデバッグ用I/O信号が不要になる
● 開発の各工程でさまざまなツールを使用する
図1に,システム開発の一般的な工程と各工程で利用される開発ツールの例を示します.製品の企画から設計,評価,出荷といった手順を踏むのが一般的です.各工程に最適な開発ツール群が専業ツール・ベンダや半導体メーカなどから提供されています.
組み込みシステムの開発は,製品の企画から設計,評価,出荷といった手順を踏むのが一般的である.通常,仕様変更や問題発生があれば,その工程内か前の工程へ戻って修正する.
● 数本の信号とICEを用いてデバッグを行う
開発ツールとは,端的に「開発に使う道具」のことです.詳細に言うと,開発支援装置,ツール,コンパイラ,デバッガ,エミュレータ,シミュレータというような名称が付いています.
ハードウェアの評価やソフトウェアのデバッグ(バグ取り,すなわちプログラムの不具合修正)に使われる代表的なツールとして,インサーキット・エミュレータ(ICE)があります.通常,組み込み分野ではエミュレータと称され,表1に示すような種類に大別できます.