Androidが勢力を拡大,スマートフォンからディジタル家電へ ―― ワイヤレスジャパン2010レポート

福田 昭

 モバイル技術とワイヤレス技術に関する専門展示会「ワイヤレスジャパン2010」が,2010年7月14日~16日,東京ビッグサイト(東京都江東区)の東1・東2ホールで開催された(写真1).

 ここ2~3年で国内の携帯電話運営会社は,スマートフォンの取り扱い機種を急速に増やしてきた.スマートフォンとこれまでの携帯電話機の大きな違いは,パソコンと同じようにアプリケーション・ソフトウェアを搭載することでエンド・ユーザがカスタマイズできること,無線LAN(WiFi)を装備しているのでアプリケーション・ソフトウェアやマルチメディア・コンテンツなどを短時間でダウンロードできること,ディスプレイがタッチパネルを兼ねているのでボタン操作が大幅に省かれていること,機種によっては小さいながらもパソコンと同様の本格的なキーボードを搭載していること,などである.高機能な電話機と呼ぶよりも,電話機能を搭載した超小型コンピュータと呼ぶほうがスマートフォンの実態を反映しているといえる.

 そのスマートフォンは,パソコンと同じようにOSを搭載している.スマートフォンのOSは数種類あり,日本を含めた世界各地の市場でさまざまなOSを搭載したスマートフォンが販売されている.

 スマートフォン用OSでも特に注目されているのが,OSとミドルウェアについてオープンな環境を提供してある「Android(アンドロイド)」だ.ワイヤレスジャパン2010でも,日本国内市場向けのAndroid搭載スマートフォンを携帯電話運営会社や携帯電話端末メーカなどが展示していた.そのほとんどは来場者が試用できる動作品であり,展示ブースによっては試用の順番を待たなければならないほどの盛況ぶりだった.


写真1 ワイヤレスジャパン2010の来場者受け付け


●5.0型タッチパネル液晶とフルキーボードを搭載

 Android搭載スマートフォンの展示に最も力を入れていた企業はシャープだろう.携帯電話運営会社au(KDDI)向けのAndroid搭載スマートフォン「IS01」を動作状態で展示していた(写真2).auにとっては初めてのAndroid搭載携帯電話端末である.


写真2 au向けのAndroid搭載スマートフォン「IS01」

 「IS01」は,横長のタッチパネル液晶部分と横長のフルキーボード部分を折り畳む構造になっている.タッチパネル液晶のディスプレイは5.0型のフルカラー,解像度は960画素×480画素でかなり高精細である.フルキーボードはキーピッチが約11.2mm.ポインティング・デバイスとして,キーボードの右上にトラックボールを搭載している.内蔵カメラは,527万画素(2560画素×1920画素)の静止画用CMOSイメージ・センサとVGA(640画素×480画素)のビデオ・カメラ(15フレーム/s).外形寸法は約149mm×83mm×17.9mm,重量は約227グラムである.

 Android搭載端末は標準の入力ボタンとして「ホームボタン」と「メニューボタン」,「戻りボタン」を備える.「IS01」では「ホームボタン」はキーボードの左上に,「メニューボタン」はキーボードの右上に,「戻りボタン」は「メニューボタン」の左隣に搭載されていた.

 シャープはさらに,NTTドコモ向けのAndroid搭載スマートフォン「LYNX SH-10B」を参考展示していた(写真3).2010年7月に発売の予定である.「LYNX SH-10B」は「IS01」と同じように,横長のタッチパネル液晶部分と横長のフルキーボード部分を折り畳む構造をしている.タッチパネル液晶のディスプレイは5.0型のフルカラー,解像度は960画素×480画素.本体の外形寸法は約148mm×83mm×17.8mm,重量は約230グラム.内蔵カメラは約530万画素のCMOSカメラと約43万画素のCMOSカメラである.

 Android端末標準入力ボタンの位置は「IS01」と同じ.ポインティング・デバイスも同じくトラックボールである.こうやってみると,「LYNX SH-10B」の基本的なハードウェア仕様は「IS01」と同一であることが分かる.もちろん,製品としては別のものである.「IS01」と「LYNX SH-10B」には,異なるアプリケーションがプリインストールされている,外観デザインが異なるなどの違いがある.

 なおNTTドコモの展示ブースでも,「LYNX SH-10B」の実物と説明パネルが展示されていた(写真4写真5).


写真3 NTTドコモ向けのAndroid搭載スマートフォン「LYNX SH-10B」
2010年7月に発売予定.


写真4 NTTドコモのスマートフォン・コーナに展示された「LYNX SH-10B」(来場者が試用可能)



写真5 NTTドコモのスマートフォン・コーナに展示された「LYNX SH-10B」の説明パネル

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