ユーザから見たIIMPカーネル概説 ――組み込み分野でもソフトウェア部品を再利用する時代に

檜原弘樹

tag: 組み込み

技術解説 2002年8月15日

 例えば,メモリ保護機能がない場合,アプリケーション・プログラムAにバグがあるとアプリケーション・プログラムBが使うメモリ領域やOSが使うメモリ領域を破壊するおそれがあります(図2).これらのメモリ空間に誤ったデータが書き込まれると,アプリケーション・プログラムBやOSの動作に障害を与えます.また,これらのメモリ領域に格納されているプライベートな情報がアプリケーション・プログラムAからアクセスされてしまうこともありえます.

 メモリ保護機能があるとこのような問題を防ぐことができます(図3).アプリケーション・プログラムAがアプリケーション・プログラムBやOSが使うメモリ領域にアクセスできないようなしくみをOSが用意しているので,アプリケーション・プログラムAが暴走したり,あるいは故意にほかのメモリ領域にアクセスしようとしても,アプリケーション・プログラムBやOSが使うメモリ領域が破壊されることはありません.また,これらのメモリ領域に書かれたプライベートな情報にアクセスすることも禁止できます.

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〔図2〕メモリ保護機能がない場合
アプリケーション・プログラムAにバグがあると,アプリケーション・プログラムBが使うメモリ領域や,OSが使うメモリ領域を破壊するおそれがある.

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〔図3〕メモリ保護機能を導入した場合
アプリケーション・プログラムAにバグがあっても,アプリケーション・プログラムBやOSが使うメモリ領域にはアクセスできないので,BやOSが破壊されることはない.

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