ユーザから見たIIMPカーネル概説 ――組み込み分野でもソフトウェア部品を再利用する時代に

檜原弘樹

tag: 組み込み

技術解説 2002年8月15日

 これらの製品は規模が非常に大きく,ソース・コードを入手できたとしても,もはや自社の基準で再試験し直すことは現実的ではありません.また,ライセンス上ソース・コードが入手できず,バイナリ供給のみであることも珍しくありません.すべてのソフトウェア・モジュールを自社の信頼性基準に従って試験し直して品質保証を行うことは,難しくなりつつあります(図7)

 μITRON4.0/PX仕様に従って各ソフトウェア・モジュールを作ることにより,ソフトウェア部品として流通させたり,プログラムをダウンロードしたりする場合でも信頼性を確保することが可能になります.また,組み込み機器メーカにとってもこの仕様に基づいたソフトウェア・モジュールを購入して組み込むことにより,高機能な製品を短期間に仕上げて市場に送り出せるようになります.

 すなわち,ソフトウェア部品の流通の面から望まれていた重要な技術的基盤が整ったことにより,ソフトウェア・モジュールの開発・販売をビジネスとして展開するベンダにとって大きな市場が現れたことになります.

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〔図7〕流通ソフトウェア・モジュールの利用
バイナリ・イメージしかない外部調達のソフトウェアも混在するようになってきた.また,製品の出荷後にプログラムをダウンロードして追加するケースも出てきている.このような場合でも,製品を安心してユーザに使ってもらうためには信頼性を確保しなければならない.プログラムをダウンロードして使用する場合には,悪意を持ったプログラムがシステムを破壊したりプライベートなデータにアクセスしたりすることも防がなければならない.

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