ユーザから見たIIMPカーネル概説 ――組み込み分野でもソフトウェア部品を再利用する時代に

檜原弘樹

tag: 組み込み

技術解説 2002年8月15日

●既存の環境を最大限に利用

 IIMPカーネルとともに作られたコンフィグレータは既存のソフトウェア開発環境を最大限に利用しつつ,メモリ効率を良くすることをねらっています.

 コンフィグレータは,パス1,パス2のプログラム,およびツール全体の流れを制御するmakefileにより構成されており,そのほかは既存のソフトウェア開発ツールを使用することが可能です(図11).コンフィグレータは一度仮リンクを行い,仮リンク結果の情報が入ったファイルからメモリ配置情報を解析します.そして,使用するマイクロプロセッサのメモリ管理機能に適合したメモリ配置に割り振り直すリンク・スクリプトを生成します.そのスクリプトを利用して再度リンクし直すことにより,最終オブジェクト・ファイルを生成します.

 組み込み機器の場合にはレジスタやデュアルポート・メモリなどのハードウェアで構成されたインターフェース・バッファなども保護機能の対象としたい場合があります.この場合でもインターフェース・バッファをメモリ・オブジェクトと見なすことにより,保護機能を活用したソフトウェアを作成することができます.

f11_01.gif
〔図11〕コンフィグレータの構成
コンフィグレータは,パス1,パス2のプログラム,makefileにより構成される.リンカやコンパイラは,既存のソフトウェア開発ツールを使用することができる.

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