プログラマブル・ロジックを集積したSHマイコンのすべて(前編) ――FPGA/PLD市場に参入する日立製作所の取り組み
Column5 FPGA/PLDの魅力
FPGAやPLDなどのプログラマブル・ロジックをさわったことがある人は,その魅力に引き込まれることが多い.自分がたった今設計した回路が,すぐに動作してしまうのである.
昔,何か作ろうと思えば,TTLやメモリ,CPUを基板に並べて,はんだごてとラッピングにまみれながら作業したものである.32本のデータ・バスを逆順につないで,泣きながら直したりしたこともあった.これでもたいしたゲート数にはならない.昨今のFPGA/PLDでは,このような作業は不要だ.パソコンやワークステーションの上でHDLをコーディングするか,回路図面を書けば,すぐにコンフィグレーション用のデータを生成でき,FPGA/PLDにダウンロードして,すぐに動かせる.トライ・アンド・エラーの作業も容易だ.
反面,きちんと検証しないで動かそうとした場合,デバッグに手間取ったりすることもある.しかし,結局はどのようなシステムLSIを一から設計する場合よりも開発期間が短くて済む.