プログラマブル・ロジックを集積したSHマイコンのすべて(前編) ――FPGA/PLD市場に参入する日立製作所の取り組み
●CSLの規模と種類
CSLで実現できる論理の規模は,CSLセルの数に依存する.CSLは表2のように,2×1バンクから5×5バンクまでの5種類の規模をサポートしている.一つのCSLセルは,だいたい20ゲート弱の論理を実現できる.例えば2×2バンクのCSLは,セルが512個あるので,約10,000ゲート規模の論理を実現できることになる.また5×5のCSLは,セルが3,200個あるので,約50,000ゲート規模の論理を実現できる.
なお,実現しようとする論理の構造によっては,配線がネックになり,セルの利用効率が落ちることがある.この特性は通常のFPGA/PLDデバイスと基本的に同じである.
〔表2〕CSLの種類
CSLは,バンク数に応じて5種類の構成を取ることができる.バンク数が多いほど,ユーザ・ゲート数とセレクタが増加する.なお,ユーザ・ゲート数は目安値である.
CSLセル数
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バンク数
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セレクタ数
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ユーザ・ゲート数
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256
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2×1
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16
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約5,000
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512
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2×2
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32
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約10,000
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1,152
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3×3
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72
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約20,000
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2,048
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4×4
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128
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約40,000
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3,200
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5×5
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200
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約50,000
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