知っていることと、やったことがあることの違い - 上半期のワークショップ

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 今日は7月1日、もう一年の半分が終わってしまいました。年々、月日が経つのが早くなるような気がします。気のせいであればいいのですが。前回のBlogは上半期のアイディアソンとハッカソンを振り返りましたので、今回は上半期のワークショップについて振り返りたいと思います。

アイディアソンやハッカソンと、ワークショップの違いは何でしょうか?どこかを調べれば明確な違いも出てきるかもしれませんが、ここではワークショップは教える側が存在し、ファシリテーションしながら作業をやってみる機会としたいと思います。アイディアソンやハッカソンは、ファシリテーターやサポーターは居ますが、教えてもらうという感じではなく、それぞれ既存に有する知識とスキルを使って、何かを作り出す機会だといえます。それに対してワークショップは、知識やスキルがない事項に対して、教えてくれる、もしくは導いてくれる教える人が存在します。

 

今年初のワークショップは企業研修としての実施となりました。教える側として参加し、企業の技術者に新しい知識とスキルを身につけてもらうワークショップでした。短い研修なので、提供できる知識の量は限られ、さらにはスキルとして身につけるレベルまで行かなかったかもしれません。しかし、受講生や関係者のコメントでは、いい体験となり今後の行動変容に繋がるだろうという評価をいただきました。そろそろ、行動変容の状況などをヒアリングしたい時期になってきました。

 

3月には、技術ひろば.netの勉強会で「組み込みとNUIを1日たっぷり勉強する会」に参加しました。ワークショップの講師は主催の瀬尾さんが実施してくれたので、サポート的に対応しました。自分の子どもを他の人に預けるような感覚があったことを思い出します。ワークショップの進め方については、会社や私として定型化していたので、他の方が我々の想定と異なる方法で進めることに違和感を感じつつ、いいところの吸収につとめました。

 

4月には、タフツ大学のクリス先生が来日し、スペシャルワークショップを開催しました。教える側にいる方を招き、EV3ソフトウェアを開発した本人によるワークショップです。あまり情報を与えず、つくってみよう!見せっこだ!レースだ!みんなで並べて走らそう!って感じで進んできます。子どもでも使えるデバイスなので、利用者は基本的なことを知れば、自分で考え工夫し作りあげることができます。正解のない問題にチャレンジすることは、最初は不安になるものですが、後半にはいろいろと考え、脳みそフル回転となるワークショップでした。最後は、今回のワークショップの背景にあるクリス先生の教授方法に関する解説がありました。方法論のセオリーではなく、ビデオや写真がメインの解説は腑に落ちます。

 

また4月の後半には、Tokyo Motion Control Networkの3夜連続ワークショップに受講生として参加しました。LeapMotionを使った開発を3夜連続で実施します。毎回、関係者による講演もあり、後半はみんなでモクモクと開発しつつ、お酒とピザで会話が盛り上がることも。C#,Java,JacaScript,Unityなど参加者によって環境はバラバラですが、みんなでクラウドじゃんけんをつくるために開発に取り組みました。ハッカソンのようにグループで開発するのではなく、各自がそれぞれのPCで、同じLeapMotionというデバイスを利用し、同じクラウドじゃんけんというアプリケーションをつくる。なんとも珍しいワークショップを体験しました。しかし、一番印象に残ったのは、会場の自動販売機のドクターペッパーだけ売り切れていたことです。

 

 

同じ週の週末はEdTechCampで、CreativeLeaningに関するワークショップに受講生として参加しました。「学び・作り・伝える」プログラムを体験するものであり、とても楽しく役に立つワークショップでした。Creative Leaningに関して似たイメージを持つ方々とチームを組み、伝えるためのモノをつくる機械やソフトなどを教わります。そして、それらの道具を使いながらチームの考えを「作り・伝える」のです。最近、LEGO Educationが発売開始した"LEGO Story Starter"に通じるものを感じました。モノをつくりつつ、それを使って伝える。その前段階の目的というかつくり伝えるモチベーションが重要だと認識しました。

 

5月には東京大学の学園祭”五月祭”で、岩成さん主催の子ども向けプログラミングワークショップのお手伝い。今回は機材貸出しだけでしたが、写真撮影に行きました。東大の学生が、小学生にプログラミングを教えるワークショップであり、LEGO MINDSTORMS EV3とAndroid Tabletを使います。Android Tabletは岩成さん開発のEV3Driveをインストールして、フローチャートの部品を指で配置することで、LEGO MINDSTORMSが動きます。順次処理、繰り返し、分岐といったプログラムの基本的要素を、動くモノを制御しながら学びます。思ったとおりに動かずイライラする子ども、何回か失敗しながらも思った通りに動き歓声をあげる子どももいます。子どもの頃に、こんな簡単な環境があったら私も少しは違っていたかもしれないと思いました。

 

 

5月後半にはJavaDayTokyo2014内で、中高校生を招きJavaプログラミングのワークショップがありました。東大五月祭では小学生にTabletでフローチャートレベルのプログラミングでしたが、今回は中高生にNetBeansを使い"生"Javaでプログラミングです。PCでプログラミングし、無線LANで接続されたLEGO MINDSTORMS EV3にダウンロードし自律制御します。最初は中高生にJavaは難しいかと思いましたが、そんなことは無いようです。集中した表情や、成功したときのうれしそうな表情が忘れられません。

 

 

6月にはSESSAMEロボットワークショップとして、小中学生向けに初級講習会を実施しました。NXTとEV3を同時に扱うワークショップで、講師としては失敗の連続でした。小学生からプログラムのミスを指摘されてしまいました。何回も同じワークショップをしていたので、慣れから品質が落ちてしまったのかもしれません。以後、同じミスをしないように注意します。

 

 

そして6月にはもうひとつワークショップがありました。なんとライゾマの真鍋さんが登場した”LEGO MindstormsでMusic! 音と身体とプログラミング”。参加者30名のところ600名の応募があったというイベントでした。私はサポートとして参加しました。LEGO MINDSTORMSを使ったことがない参加者の方々が、1時間ほどで楽器を作るというムチャブリともいえるお題です。タッチセンサー、カラーセンサー、超音波センサー、ジャイロセンサーを使い、音を奏でるのです。ハードウェアとソフトウェアのひな形は提供されるので、各自でカスタマイズし、オリジナル楽器をつくりました。最後は4つほど並んだスタンドマイクの前で演奏会を開催し、多いに盛り上がりました。会場も素敵なところでしたが、参加者の方々も素敵な笑顔でした。おしゃれで楽しい夜を楽しませていただきました。

 

2014年上半期を振り返ると、大人向けのワークショップで学び、子ども向けワークショップを提供した感じでしょうか。知っているってだけでなく、実際に作業したことによる効果って大きいと思います。ワークショップって体験して気づき、やる気になり、さらに学ぶ欲が出てくるものです。2014年の下期以降も、このような機会を自分も活用し学び、他の方にも提供していきたいと思います。

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