人材育成の最近のブログ記事

デバイスとクラウドの融合で創る未来

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Device2Cloudオープンセミナ2012を開催します。

 
Device2Cloudコンテストは3回目の開催ですが、このようなオープンセミナを開催するのは始めてです。
なぜ学生向けコンテストが、企業も対象に含めながら無料のオープンセミナを開催するのか?を解説させてください。
 
"クラウド"はバズワードだと思っています。しかし、組込みシステム開発において、クラウドはバズワード以上の意味を持つ言葉です。
組込みシステムの大きな特徴は、NTCR要件として、4つのキーワードで表現しています。
N はnature(自然法則),T はtime(リアルタイム制御),C はconstraint(制約条件),R はreliability(信頼性)です。
これは、SESSAME(組込みソフトウェア管理者・技術者育成研究会)が、2002年の発足時から、組込み開発の重要なキーワードとして掲げています。
"クラウド"はこのNTCR要件を制約(constraint)から開放するテクノロジーとして考えられるのです。
 
たとえば、組込み=制約(constraint)が全ての組込みシステムで重要になります。制約を考えなければ、コストなど無限大に考えられ、組込み機器として実装する必要性もないのですから。
メモリの制約、処理能力の制約、消費電力の制約、発熱の制約など多くの制約があります。
また、大きさへの影響では、フットプリントの最小化による、軽量・小型化が求められます。
みなさんがお使いの携帯電話やスマートフォンをイメージしていただければ分かりやすいです。
信頼性をはじめとする"品質"が重要なのも、説明の必要はないかもしれません。
バグがでない、故障しないというものが価値として重要性が減っている(自動車や医療系の機器は除く)と感じることが多くなっています。
 
最近はソフトウェア更新が可能なことが多くなっています。メモリは通信ができれば、ソフトウェア更新が可能です。
処理能力は、クラウド側で処理をさせる事で、組込み機器側での処理能力は、必要最低限になります。
例えば、画像処理の画像加工や文字認識はクラウド側で処理して、結果を端末で表示するのです。
面白い事例としては、クラウド側のコンピュータが処理するのではなく、人間が分担して作業し、結果を統合して返信する労働集約型のクラウドもあることです。
 
発熱は、クラウド側に処理を負担すれば処理能力が下がり、処理能力は下がります。マルチコアやメニーコアなども効果は期待できます。
大きさは、フットプリントとして如何に小さくするかが、機器の利便性を高めることになります。
近年は、高性=高価値でなく、利用者に対する価値や体験が求められます。
 
今回のセミナは、この"価値"や"体験"を考える機会にしたいと考えます。
対象はコンテストの対象である教育機関の学生・先生だけでなく、企業の開発現場の方も対象にしています。
学生にはチャレンジして欲しいですし、企業の方には優秀な学生の採用と、アイディアの商用実現を期待しています。
 
近年のIT業界では、欧米発のサービスやシステムが注目を集めています。日本の産業界、教育機関として今できることをしっかりと提供していきたい。
TVに向かって政治に文句(愚痴)を言うのは誰でもできます。
今後の業界、社会において今、自分達ができることをやりませんか? まずは自分が少しだけチェンジすることです。
 
このDevice2Cloudオープンセミナは、そんなチャレンジのトリガーになれればと思います。
申込は、こくちーずからお願いします。
アクセスできない場合には、infoATd2c-con.comまでメールください。ATは@にしてくださいね。
 

【ETロボコン】 ETロボコン2011開催準備

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 2011年が始まったばかりかと思えば、あっという間に1月中旬。すぐに下旬に。

今年のETロボコンは10周年記念。昨年末には全国企画会議として、地区委員会代表者と本部代表者にて会議を開催し、2010を振り返りつつ、2011についての情報交換を実施。その翌日には、実行委員長、技術委員長、審査委員長、技術顧問による2011の競技の方向性や、今後のETロボコン競技に関する検討会を実施しました。

そして2011年1月の第1週末の金曜日には、本部のキックオフ会議を開催。年末の全国企画会議の報告と、2011年競技の方向性などをイメージ合わせしました。

12月1日2日にET2010にてチャンピオンシップを開催したばかりなのに、年末と年始とシームレスに続いている感じがします。10周年であることが、変わることと守り変えないことを明確にしたように思います。10年経つとETロボコンのいろいろな点が変わってきます。一番変わったのは、参加者かもしれません。開発の現場に潮流も変われば、雇用情勢や自己啓発スタンスも変わってきます。技術者の成長機会として活用してもらうには、ETロボコンも変わらないとなりません。

ETロボコン2011はすでに始まっています。例年通りのスケジュールで提供するために、各所で各役割の会議が進行しています。2月の記者発表にはいろいろと紹介できることを楽しみにしています。そのためにも1月の残された日程にて企画を進めないとなりません。

本日は風邪でダウン。明日からがんばります(笑)

 

2011年、人材育成に関する年始の誓い

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半年ぶりにBlogを再開します。昨年の後半に各所で「Blog更新が無いね~」と言われておりました。Blogに書かないと私が仕事していないように見えてしまう(笑)こともありそうなので、守秘義務違反やお客様にご迷惑をかけない程度のネタは書いていきます。と、年始の誓い。ちなみにBlogだけでなくダイエットも年始の誓いの定番ですが。

このBlogは東海道新幹線車内で書いていますが、外は真っ白な雪景色。年末年始はゲリラ豪雪で大変だった地域も多いようですね。今年も今回の大阪出張を皮切りに、全国飛び回って、日本が元気になるようにがんばりたいと思います。

 

ここで年始の誓いを。

 

 弊社では「未来をつくる人をつくる」と「育成する人を支援し育成の環境を提供する」という2つの命題を掲げ、元気に活動しています。家庭での学びを支援する事業、学校での技術教育や情報教育を支援する事業、高等教育機関や職業訓練機関でのIT開発研修を支援する事業、企業での人材育成を支援する事業。そしてロボコンなどのコンテスト企画運営を支援する事業によって、「未来をつくる人をつくる」と「育成する人を支援し育成の環境を提供する」を実現します。

 

「未来をつくる人をつくる」の対象は、子供だけではありません。大人も含んで考えていて、特に若手技術者を元気にすることや、中堅技術者のキャリアビジョンを考えさせることも重要だと考えています。沖通信システム時代の経験、SESSAMEでの活動経験、ETSS策定や普及啓発の活動経験を、多くの人に伝え、閉塞感を打破するために気づきのきっかけづくりができればと考えます。宗教的でなく、テクノロジーやビジネスを考えた上でロジカルに考える機会を提供できれば幸いです。人生相談にはのれませんが、スキルやモチベーションの棚卸はお手伝いできます。

 

「育成する人を支援し育成の環境を提供する」は、ETロボコンやWROが該当します。ETロボコンは今年で記念すべき10周年となります。マイノリティーな取り組みを、北から南まで全国10ヶ所で開催できるまで発展しました。これは単純にロボットのレースを実施するだけなく、セミナや交流といった人材育成が全国各地で実施できているところが大きな価値だと認識しています。全国で人材育成を支援する人たちが、ETロボコンというプラットフォームを活用して、共通的な教育に加え、地区独自の取り組みなどを積極的に実施できています。

しかし、これらの支援する人たちのリソースが不足して困っているのが実情です。今年もETロボコンを一緒に実施してくれる人を募集しています。ETロボコンの様なイベントでは、いろいろなスキルが求められます。モデリングや制御といった技術を教えるスキルだけではありません。大会の運営に関する事務局や企画職、スポンサ営業職、チラシやTシャツなどのデザイナ職、Webやネット中継などのIT技術職が求められます。

プロボノという言葉があります。みなさんの持っているスキルをボランティアとしてETロボコンにご提供いただければ幸いです。一人でたくさんのボランティア作業をするのではなく、多くの人でボランティア作業を分担すればいいのです。日本の未来をつくる技術者の育成に多くの人の協力を期待しています。そして、それはETロボコンで育成する若手技術者だけでなく、子供を対象にしたWROでも同じです。

 

「育成する人を支援し育成の環境を提供する」の子供向けは、ものづくりの体験機会や挑戦の機会を増やすことを実現しなければなりません。学校や地域でのWROのような取り組みを増やすことが求められます。文系出身者の多い学校の先生に、IT系の技術について、的確に且つ楽しみ喜びも含めて教えてもらうのは大変なことです。なので、現役の技術者などが、子ども達を育成する側にまわってもらうことが必要なのです。これはWROとSESSAMEが協調して実施している『トレーナーズトレーニング』が代表的な取り組みです。これまでもやってきましたが、まだまだ人数が少ない状況です。2011年は、このトレーナーズトレーニング受講者を増やしつつ、子ども向け講習会を広く数多く開催できる体制を作り上げたいと考えています。

 

2011年の年始、いきなり長文でやりたいことを書いてしまい反省しています。Blog更新の息が続かなくなることが見え見えです。なので、ここで宣言します。次回のBlogは短いです(笑)。今年もご指導、ご支援よろしくお願いします。