自動車のセーフティ機能の多様化に対応するセンサ・ネットワーク ――エア・バッグ・システムのワイヤ・ハーネスの低減と信頼性の向上を目ざす
● ECUの小型化やエア・バッグの取り付け容易化に寄与
ASRB2.0では，センサ系だけでなくエア・バッグなどの点火系装置の制御にもLAN構成を採用することを想定しています．点火系にLANを用いることにより，従来のエア・バッグ・システムではエア・バッグECU内にあったスクイブ・ドライバ回路と点火電源の昇圧用コンデンサが点火系ユニット側に移動します．また，点火系ユニットが通信制御回路を搭載する必要があります．
車種やグレードによってセンサやエア・バッグの搭載数が異なるため，従来のシステムでは個別にECUを設計していました．LAN構成を採用することで，エア・バッグECUを共通化できるようになります．これにより，エア・バッグECUの開発期間を短縮できます．
さらに，従来型ではスクイブ・ユニットはエア・バッグECUに直接接続されていました．LANを用いた場合，スクイブ・ユニットはLANのバスに接続するため，ワイヤ・ハーネスを削減でき，さらにオプションのエア・バッグの取り付け作業も簡単になると考えられます．
