自動車のセーフティ機能の多様化に対応するセンサ・ネットワーク ――エア・バッグ・システムのワイヤ・ハーネスの低減と信頼性の向上を目ざす
エア・バッグなどの誤作動を防止するため,点火コマンドなど,点火スイッチの制御を要求する通信フレームは,通常利用しない特別な電圧レベルを用いなければならないことになっています(図8).また,この特別な電圧レベルは,センサがマスタに対して通信データに異常があったことを伝えたり,センサ単独で衝突を検出できるセンサからマスタであるエア・バッグECUに衝突があったことを通知する信号として利用することもできます.これによって,マスタ・スレーブ型の通信では,マスタが要求したとき以外にスレーブは通信できないという弱点を補うことができます.