「組込みスキル標準」を活用しよう ――目標や指標を持つことがスキルアップの近道に
2.組込みスキル標準はこのように活用できる
組込みスキル標準をどう活用できるかを説明する前に,まず,組込みスキル標準がどのような難題も解決する決め手(いわゆる「銀の弾丸」)ではないことをご理解いただきたいと思います.あくまでも一つのツール(道具)としてとらえ,人材の育成と活用,開発力強化のためにじょうずに使っていただきたいと考えています.
また,組込みスキル標準を活用するためには,具体的なスキル項目や評価指標を設定するなどの導入作業が必要です.さらに,人材不足を解消するためには,教育者の育成や学生に高いモチベーションを持ってもらう取り組みなども必要です.現場で人材を育成する際には,このような取り組みについても考えていく必要があるでしょう.
以降では,組込みスキル標準をどのように活用できるのかについて,技術者個人が活用する場合,企業におけるマネージャが活用する場合,企業の経営者が活用する場合に分けて説明します.