Serial Attached SCSIとの共存を考慮したPCI Expressシステム設計 ――最大性能を引き出すためのバッファ,エラー制御,レイアウトの考えかた
● ケーブル,コネクタはより小型に
また,大規模で高性能なトポロジを実現するために, ケーブルについても検討されました.Serial Attached SCSIでは,パラレルSCSIで必要だった信号線用の68ピンのリボン・ケーブルと電源用ケーブルが,1本の細い4線(2組の差動信号線ペア)のケーブルに置き換わります.ケーブルを細いシリアル・ケーブルにしたことで,筐体内の空気の流れを改善したり,ホットプラグ接続を容易にするコンパクトな設計ができます.Serial Attached SCSIケーブルの長さは最大8mです.
加えて,Serial Attached SCSIのコネクタ形状は小型であり,これまで3.5インチのFibre Channelハード・ディスク装置にのみ備わっていたデュアルポート接続が,2.5インチのハード・ディスク装置についても適用できるようになりました.このことは,ブレード・サーバのような配置密度の高いサーバにおいてドライブ・スピンドル(ディスク装置)に冗長性を持たせるアプリケーションでは,非常に重要な要素です.