Serial Attached SCSIとの共存を考慮したPCI Expressシステム設計 ――最大性能を引き出すためのバッファ,エラー制御,レイアウトの考えかた
PCI Expressは一つの物理リンク当たり2.5Gbpsの,Serial Attached SCSIは3Gbpsのデータ伝送速度に対応しています.この両者を組み合わせることで,システム設計者はストレージ・システム全体の性能を引き上げることができます.両技術ともに高い拡張性を持つため,将来,要求されるであろう性能改善にも対応できると期待されています.ここでは,PCI ExpressとSerial Attached SCSIの特徴を説明しながら,両者が共存するシステムに最大の帯域幅を持たせる方法を解説します. (筆者)
データ・センタなどのストレージ・システムでは,20年以上にもわたってハード・ディスク装置の接続方法として,おもにパラレルSCSIバスが使用されてきました.SCSIのみならず,ほかのパラレル・インターフェース技術は,いまだに広範囲にわたって利用されていますし,今日存在する多くの企業向けシステムの要求性能に対応するように進化し続けています.