携帯電話に搭載される「D級アンプ」  ――LCフィルタが不要で高効率

滝川宏之

tag: 半導体

技術解説 2003年7月11日

●パッケージを小型化,外付け部品も削減

 このICは,2.5mm×2.5mmのBGAパッケージまたは3mm×3mmのQFN(quad flat non-leaded)パッケージに納めることが可能です.従来,このクラスの製品の多くは3mm×5mm程度のパッケージに封止されており,携帯機器で利用するには小型化という点で問題がありました.また,従来の製品では250kHzのスイッチング周波数を生成するために,外付けの120kΩの抵抗と220pFのコンデンサが必要でした.

 これに対して,本ICではこれらの外付け部品が不要になります.さらに,同相入力範囲が0.5V以上(VDD-0.8V)と広く,場合によってはオーディオ信号入力のカップリング・コンデンサも不要となります.この結果,外付け部品はゲインを決める入力抵抗2個,電源のデカップリング・コンデンサ1個の計3個,実装面積にして2.5mm×6mmの面積で周辺部品を含めた回路を組むことができます(写真1)

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〔写真1〕 D級アンプICが搭載された評価ボード
評価ボードには0.22μFの入力カップリング・コンデンサが搭載されている.差動入力の場合,同相入力範囲が広いため,入力カップリング・コンデンサは必要ない.このほかに10μFの電源デカップリング・コンデンサが搭載されている(電源リプル除去率が良いため,通常は必要ない).評価ボードのサイズは大きいが,実際に必要な実装面積は6mm×2.5mmである.

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