携帯電話に搭載される「D級アンプ」 ――LCフィルタが不要で高効率
●パッケージを小型化,外付け部品も削減
このICは,2.5mm×2.5mmのBGAパッケージまたは3mm×3mmのQFN(quad flat non-leaded)パッケージに納めることが可能です.従来,このクラスの製品の多くは3mm×5mm程度のパッケージに封止されており,携帯機器で利用するには小型化という点で問題がありました.また,従来の製品では250kHzのスイッチング周波数を生成するために,外付けの120kΩの抵抗と220pFのコンデンサが必要でした.
これに対して,本ICではこれらの外付け部品が不要になります.さらに,同相入力範囲が0.5V以上(VDD-0.8V)と広く,場合によってはオーディオ信号入力のカップリング・コンデンサも不要となります.この結果,外付け部品はゲインを決める入力抵抗2個,電源のデカップリング・コンデンサ1個の計3個,実装面積にして2.5mm×6mmの面積で周辺部品を含めた回路を組むことができます(写真1).