つながるワイヤレス通信機器の開発手法(6) ――原理設計を行う 通信工学のおさらい
単なる例であるが,次のステップとしてコストと目標性能について図24のような考察を行い,最適な組み合わせを見つけるとよい.
以上,エラー訂正について書いてきたが,通信の世界はつねにエラーとの戦いと妥協の産物で成り立っているような気がする.「いつになったらこの混とんから抜け出せるのだろう」と思うのは筆者だけだろうか....
〔図24〕コストと目標性能の考察例
この例では,A-D変換の分解能1ビット当たりのエラー訂正能力を2ビットにすると最適になるようだ.
おおた・ひろゆき
加賀電子(株)
◆筆者プロフィール◆
太田博之.20年近くにわたりGPS,携帯電話,ワイヤレスLAN,Bluetooth用システムおよびシステムLSI開発を経験.現在はBluetooth開発アライアンスhimicoプロジェクト(http://www.himico.com/)でコーディネータとしてアライアンスに参加.システムLSI開発から次のフェーズへのステップアップを模索中.趣味はあまたある通
信標準規格をだれよりも早く理解すること.