つながるワイヤレス通信機器の開発手法(5) ――ハード/ソフトの切り分けとBluetooth新プロファイル

太田博之

tag: 組み込み

技術解説 2003年3月25日

7)チャネル制御処理

 通信相手との接続や切断の処理を行う機能.ARQと同様に1パケットに1回処理すればよい.チャネル制御の場合,状態数が非常に多く,接続率を向上させるための作り込みのノウハウを反映する必要があるので,柔軟性を重視してソフトウェアで機能を実現する(図3)

8)リンク管理プロトコル処理

 ARQと同じように1パケットに1回処理する.メッセージの種類も多く,それぞれのメッセージに対する処理の量も多岐にわたるので,ソフトウェアでこの機能を実現する.

 上記の例では速い応答速度を要求する機能や,仕様が確定している機能をハードウェアで実現している.しかし,製品を市場に出してクレームや不ぐあいがない場合,現在ソフトウェアで行っている処理をさらにハードウェアの処理に移して,製品コストを下げていく.

 このように,最初は柔軟性があるソフトウェア処理を多くして開発期間の短縮や開発コストの低減を図る.そして,市場が立ち上がってきたときに,ハードウェア処理の比重を増やしたり製品コストを低減して,製品競争力をつけていく手法が一般によく用いられる.

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〔図3〕チャネル制御
チャネル制御における状態遷移を示す.standbyは何もしない待ち受けモード.pageはマスタからのスレーブの呼び出し.page scanではスレーブがマスタから呼び出しを待っている.呼び出しに対してスレーブから応答があった場合,master responseへ入.connectionはマスタとスレーブの間で通信が確立されている状態.slave responseはマスタからのpageを受信した状態.inquiry scanは問い合わせ待ち受け.inquiry responseはinquiryの信号を受信した状態である.

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