つながるワイヤレス通信機器の開発手法(5) ――ハード/ソフトの切り分けとBluetooth新プロファイル
●Hardcopy Cable Replacement Profile(HCRP)
HCRPは,パソコンのプリンタ・ケーブル(IEEE 1284準拠)の機能の置き換えを実現する.このプロファイルは,図5の中のGAPベースで実現される.Bluetooth側の制御自体はシンプルで,プリント・アウト時のオーバヘッドが少なく,高速にプリント・アウトを行える.
HCRPでは,IEEE 1284のエミュレーションに必要な制御信号(Control Channel)と,プリンタからの状態表示(Notification)信号が定義されている(図7).このプロファイルは近い将来,何らかの形でパソコンのOS上に標準装備される予定である.
HCRPは,パソコン側やプリンタ側から見るとIEEE 1284準拠のインターフェースに見える.パソコンに標準装備される場合,図8のように各OSに用意されたプリンタ・ドライバをそのまま使用できる.プリンタ・メーカのBluetooth対応作業の負担が減るので,Bluetoothの普及に拍車がかかる可能性が大きい.
〔図7〕HCRPのIEEE 1284エミュレーションに必要な信号
HCRPでは,IEEE 1284のエミュレーションに必要な制御信号(Control Channel)と,プリンタからの状態表示(Notification)信号が定義されている.
〔図8〕HCRPをパソコンに標準装備する場合
HCRPは,パソコン側やプリンタ側から見るとIEEE1284準拠のインターフェースに見えるため,パソコンに標準装備されると,各OSの持つプリンタ・ドライバをそのまま使用できる.