つながるワイヤレス通信機器の開発手法(5) ――ハード/ソフトの切り分けとBluetooth新プロファイル

太田博之

tag: 組み込み

技術解説 2003年3月25日

 このように,HIDプロファイルは構造的にほかのプロファイルに比べてかなり単純になっている.しかし,ユーザ・インターフェースの要求を満たすため,特に低消費電力動作と応答速度について考慮しなくてはならない.

 Bluetoothの欠点として,ほかの無線デバイス(小電力無線モジュール,微弱電波無線モジュールなど)より消費電流が大きいことが挙げられる.しかし,"Park","Sniff","Hold"という三つの低消費電力モードを使用して,単3形または単4形アルカリ乾電池3本で3ヵ月以上動作することを実現する.原則としてデバイス側(マウスやキーボードなど)で低消費電力制御を行う.一例として図12のような電力制御方法がHIDプロファイルの仕様書に記載されている.機器の動作状態として,Busy(Sniffモード),Idle(Sniffモード),Suspend(Parkモード)の三つの状態を定義する.Busyは10msで,Idleは100msで,Suspendは500msで応答することを想定している.応答速度は,HIDプロファイルによって次の3通りのうちのいずれかにすることが推奨されている.

  • 標準:ロースピード・モードのUSBデバイスと同等,またはそれ以上
  • ゲーム・コントローラ:5ms~10ms以下
  • そのほか:アプリケーションに依存してメーカが規定する.または,最低125μsに1回は状態報告を行う.

f12_01.gif
〔図12〕低消費電力動作の例
Busy(Sniffモード),Idle(Sniffモード),Suspend(Parkモード)の三つの状態を定義している.Busyは10msの,Idleは100msの,Suspendは500msの応答時間で動作することを想定している.

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