つながるワイヤレス通信機器の開発手法(5) ――ハード/ソフトの切り分けとBluetooth新プロファイル

太田博之

tag: 組み込み

技術解説 2003年3月25日

●Imaging Profile

 このプロファイルは,"Initiator"と呼ばれる機器(携帯電話,ディジタル・カメラなど)と"Responder(ディスプレイ,ハード・ディスク装置など)"の間で静止画像を受け渡すために定義される(図9).Basic Printing Profileと同様にGOEP上で実現される(図10)

 このプロファイルは,ディジタル・カメラなどの機器のために用意されており,以下の6種類の機能がある.

1)Image Push

 Initiatorの静止画像の表示,保存,バッファリング,プリントを行うため,Responderに対してプッシュ(OBEXの基本的な処理であり,データを送り込むこと)する.

2)Image Pull

 ユーザの要求により,Responderに保管されているイメージをInitiatorで表示,またはダウンロードする.

3)Advanced Image Printing

 Responderがプリンタの場合,Initiatorのイメージをプッシュする.プッシュする際には画像を取り込んだ日付などの情報も同時に送ることができる.

4)Automatic Archive

 InitiatorのイメージをResponderにダウンロードする.Synchronization機能を持っているので,新たに取り込んだ静止画像のみを保管することも可能.このSynchronizationの機能を用いて,例えばその日撮影したディジタル・カメラ(Initiator)の画像のみをパソコンのハード・ディスク装置(Responder)の一つのフォルダに書き足していくことができる.

5)Remote Camera

 Responderの映像をInitiatorのディスプレイで見る機能.シャッタ機能を持っており,Initiator側からリモート・コントロールで任意のタイミングの静止画像を取り込むことができる.

6)Remote Display

 ディスプレイを持つResponderにイメージをプッシュし,表示画像のコントロールを行う機能.

f09_01.gif
〔図9〕"Initiator"と"Responder"
Imaging Profileは,"Initiator"と呼ばれる機器と"Responder"の間で静止画像を受け渡すために定義された.

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〔図10〕Imaging Profileの位置づけ
Imaging Profile は,Basic Printing Profileと同じようにGOEP上で実現される.

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