つながるワイヤレス通信機器の開発手法(5) ――ハード/ソフトの切り分けとBluetooth新プロファイル

太田博之

tag: 組み込み

技術解説 2003年3月25日

2)Advance Audio Distribution Profile(A2DP)

 A2DPはGAVDPの上で動作するオーディオ信号制御用のプロファイルである.A2DPでは表9に示すCODECをサポートしており,それぞれのCODECに対応したデータ・フォーマットを用意している.また,A2DPは次の機能を備えている.

  • オーディオ転送をサービスする機器を探すためのSDP
  • ストリームの接続と解放
  • 実時間ストリーム転送のしくみとメッセージ・フォーマット
  • 受信側のプレイバック機能に対応するためのタイム・スタンプ
  • アプリケーションへのQoSのレポーティング
  • ユーザ帯域を最適化するしくみ
  • リカバ

〔表9〕A2DPでサポートされているCODEC

CODEC名
仕 様
SBC
(Side Band Codec)
  • A2DP Appendix Bで定義されるCODEC
  • サンプリング周波数 16kHz,32kHz,44.1kHz,48kHz
  • 相互接続性テストのためにこのCODECを備えるのは必須
  • 転送レートは127kHz~198kHz(モノラル),229kHz~345kHz(ステレオ)
MPEG-1,2 Audio
(オプション)
  • MP1,MP2,MP3
  • サンプリング周波数は16kHz,22.05kHz,24kHz,32kHz,44.1kHz,48kHz
MPEG-2,4 AAC
(オプション)

MPEG-2 AAC LC,MPEG-4 AAC LC,
MPEG-4 AAC LTP,MPEG-4 AAC scalable

ATRAC family
(オプション)
  • ATRAC,ATRAC2,ATRAC3
  • サンプリング周波数は44.1kHz,48kHz
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