つながるワイヤレス通信機器の開発手法(5) ――ハード/ソフトの切り分けとBluetooth新プロファイル
3)Audio/Video Remote Control Profile(AVRCP)
AVRCPは図18のような構造を持ち,AVCTP(Audio Video Control Protocol)に基づいて動作する.コマンド体系はIEEE 1394 Trade AssociationのAV/C Digital Interface Command Setをベースに策定されている.
オーディオ/ビデオ機器に対する制御用のプロファイルであるため,ストリーミング用のプロファイルと同時に使われることが多い.
4)Video Conferencing Profile(VCP)
VCPは図19のような構成を持ち,3G-324MのCODECを使用して音声と映像を送受信する.3G-324Mは,H.324(アナログ回線を使ったテレビ会議用の動画圧縮技術規格)ベースのCODECを第3世代携帯電話の回線網に準拠するように規定したプロトコルである.
VCPでは,回線の接続などの呼制御に,ほかの電話系のプロファイルと同じATコマンドを使用する.また,VCPはリモコンの機能を含まないので,AVRCPと同時に使用される.
〔図18〕AVRCPの構造
AVRCPは,L2CAP上のAVCTPによって,コントローラのアプリケーションとのインターフェースをとる.
〔図19〕VCPの構造
第3世代の電子会議用音声映像CODEC"3G-324M"を使用して,SCOリンクで圧縮データを送信する.