ポストPC時代のキーワード「エンベデッド」のすべて ――転換点はカー・ナビゲーション・システム

今村義幸

tag: 組み込み

技術解説 2001年5月17日

8.ディジタル家電を可能にした半導体の進歩

 いろいろな選択肢からOSが選べるようになった理由を,CPUの高性能化とメモリの大容量化といった半導体の集積技術の進歩を抜きに語ることはできない.

 組み込みシステムのメモリといえば,かつては制御系の大きめのものでも1Mバイト以下で構成されるものがほとんどで,CPUも数MHz~25MHz程度のCISC CPUが主流であった.今日では,フラッシュ・メモリは32M~128Mビットが主流になりつつあり,16Mバイト以上を実装することもめずらしくない.DRAMも64M~256Mビットが主流で,32Mバイト以上を実装していたりする.CPUの動作周波数についても33MHz~200MHzといったものまで使われている.

●汎用CPUで組み込みシステムの開発を行っていた

 CPUといっても,コンピュータ用と組み込み用が明確に分かれていたわけではなく,コンピュータ用のCPUを使って,組み込みシステムの開発を行っていた.

 米国Motorola社の68000/68020,米国Intel社の8086 /80186などは,そうした代表的なCPUであった.68000系CPUの組み込みシステム開発には,当時68000系のCPUを搭載していたSunワークステーションを使い,UNIXのネイティブ・コンパイラでソフトウェアを開発していた.8086も同様にMS-DOS用のコンパイラを使っていた.

 その後,Motorola社はMacintosh向け,産業用途,通信用途のPowerPCシリーズを開発した.Intel社の86系(Pentium系)はおもにパソコン用に特化している(一部,組み込み向け製品もある).同社は組み込み向けに,ARM系のStrongARMを提供している.

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