組み込みシステム設計者のためのLIN2.0マイコン実装術(中編) ――使用するCPU性能に応じたオプション選び

舘 伸幸

tag: 組み込み

技術解説 2006年1月17日

1.プロトコル詳細―フレームの設定方法

 ブレークはロー・パルスが少なくとも13ビット以上であること,またスレーブは11ビット時間注1をしきい値として検出することが規定されています.ここでの13ビットは,マスタが±0.5%の精度で保証しなければなりません(この精度値は,"LIN Physical Layer Specification"で規定されている).

 一方,スレーブの検出しきい値は,スレーブ・ノードの動作クロックの周波数偏差を最大14%まで許容することから,11ビットで判別するようになっています.なお,プロトコル仕様書には,水晶などの精度の良いクロックを利用できるときは9.5ビットでの判定でもよい,という注意書きがあります.これは,フレーミング・エラーを利用してブレークを検出できる可能性を示唆しています.UARTの仕様にもよりますが,フレーミング・エラー発生時にUARTの受信バッファがゼロであれば,少なくとも9.5ビット以上のロー・パルスを受信したと言えるためです.

 注1;1ビット時間とは,あるネットワーク伝送速度における1ビットの伝送時間のこと.例えば,ネットワークの伝送速度が10kbpsの場合,1ビット時間=1÷(10×103)=100μsとなる.

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