組み込みシステム設計者のためのLIN2.0マイコン実装術(中編) ――使用するCPU性能に応じたオプション選び

舘 伸幸

tag: 組み込み

技術解説 2006年1月17日

3.ノードの診断とコンフィグレーション

 最後に,"LIN Diagnostic and Configuration Specification"について簡単に触れておきます.

● スレーブに機能を割り当てるコンフィグレーション

 本仕様書には,ノード・コンフィグレーションに関する規定が記されています.ノード・コンフィグレーションは,マスタから保護IDを各スレーブ・ノードの持つ機能に割り振り,LINプロトコルにのっとった通信を行うためのしくみです.

 本仕様書には,図10のようなスレーブ・ノードのメモリ・モデルが示されています.図10のNADは,各スレーブ固有のノード・アドレスを意味します.仕様書では,注記として初期NADはジャンパ線で設定する例が示されていますが,試作品などではDIPスイッチを用いる場合もあるでしょう.ROMにはLINプロダクトIDとして,メーカ(サプライヤ),機能,型番の情報を格納しておきます.メーカを示す値は固有の番号が割り振られており,これはLINコンソーシアムが管理しています.機能や型番はメーカが割り振ります.また,ROMにはそのスレーブ・ノードが扱うフレームごとのメッセージIDが格納されます.一方,RAMにはメッセージIDに対応した保護IDの変数があり,初期状態では無効(invalid)状態になっています.

f10_01.gif
図10  スレーブ・ノードのメモリ・モデル
初期NADはジャンパやディップ・スイッチで設定され,ノード起動時にRAMに読み込まれる.

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