時刻認証と連携可能な通信プロトコルをRFIDタグに応用 ――「時」をめぐる新しいビジネスと技術を開拓する

松井 幸夫

tag: 組み込み

技術解説 2004年7月28日

● RFIDタグに応用する

 最近,食品の安全性に絡んだ話の中で,「トレーサビリティ」ということばをよく耳にすると思います.トレーサビリティとは,食品の流通過程の状態を記録し,容易に追跡できるようにしようという考えかたです.このため,食品をはじめとしたあらゆる商品にデータを保持したり,読み出すことのできるタグを付けることが試みられています.

 このタグは,単なるID識別のためのバーコードなどでもよいのですが,対象の数が多くなると,それを読み取るための手間が問題となってきます.そこで,最近増えてきたのが,RFIDというタグです.ところが,その多くは電池を内蔵せず,外部からの非接触給電によって作動するため,リーダ(読み取り装置)からの電波到達距離はあまり長くありません.

 また,違う場面では,下記のような要求もあります.

  • データをリモート・センシング(遠隔検知)したい
  • 多くのデータを長期間,蓄積したい
  • 遠い場所からアクセスしたい

 これに対応できるように,筆者らは電池を内蔵した「RFセンシングTAG」という端末を開発しました(写真2).RFの名のとおり電波を使用しますが,ここに先ほどのTime Linkプロトコルを応用しました.

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写真2 RFセンシングTAGの外観
写真はEmbedded Technology 2003に出品したときのモデルである.なお,本製品はセイコーエプソン,日本プレシジョン・サーキッツ,セイコープレシジョンの3社の共同開発.

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