2.5G/3G携帯電話の要素技術 ――通信以外の機能が充実し,複合サービス端末へ変身

太田博之

tag: 組み込み

技術解説 2003年1月 8日

●カラー大型液晶パネル:TFTとSTNを使い分ける

 カラー大型液晶パネルも,2.5G/3G携帯電話の特徴の一つと言えます.液晶パネルのサイズは1.9~2.2インチ,色数は26万色や65,536色です.

 最近は,折りたたんだ形で確認できるサブウィンドウの付いた機種が増えています.メインの画面 には主にTFT(thin film transistor)液晶が使われていますが,サブの画面には安価なSTN(super twisted nematic)液晶が使われています.ただし,サブとメインのコントローラを共通化した省スペース・タイプの液晶パネルも登場しており,この場合にはどちらの画面 にもTFT液晶を使うことになります.

●外部記憶メディア:カメラ付きはメモリ・カード対応

 カメラ機能を備える携帯電話の中には,大容量データの記憶媒体として,またプリンタなどの外部機器と画像データをやりとりするための媒体として,小型のメモリ・カードを利用できる機種があります.メモリ・カードにはSDカードやメモリースティックDuo注3が使われています.メモリースティックDuoはNTTドコモのD251iで採用されています.

●かな漢字変換:予測変換型が主流

 目立たない技術ですが,着実に進歩しているのがかな漢字変換技術です.かな漢字変換機能は,メール機能が携帯電話に付属されたころから搭載されています.携帯電話の場合,限られたキー数で英数字,記号,漢字,ひらがな,カタカナを入力する必要があります.この入力を楽にするソフトウェアがかな漢字変換プログラムです.

 現在のかな漢字変換プログラムはほとんどが予測変換型と呼ばれるものです.予測変換型とは,キー入力された情報から当てはまる候補をいくつも表示して,それをユーザが選択する方式です.ソニーの「POBox」,テジックコミュニケーションズの「T9」などが予測変換型を採用しています注4

 注3;メモリースティックDuoは,通常のメモリースティックと比べて体積が約1/3(20mm×31mm×1.6mm),重量が約1/2(2g)である.専用アダプタに装着すると,既存のメモリースティック用スロット搭載機器に接続できる.ピン数は10で,誤消去防止スイッチを備えている.書き込み速度は最大12Mbps,読み出し速度は最大20Mbps.
 注4;テジックコミュニケーションズのホームページ(http://www.t9.com/)でT9のデモンストレーションを見ることができる.

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