2.5G/3G携帯電話の要素技術 ――通信以外の機能が充実し,複合サービス端末へ変身
このイメージ・センサの一例として,図3に韓国Hynix Semiconductor社のCMOSセンサの外観と仕様,ブロック図を示します.これは画素アレイの出力をA-Dコンバータで取り込み,画像処理プロセッサ(ISP:Image Signal Processor)でフォーマット変換を行って,YUV(輝度,色差)信号やRGB信号の形で出力します.また,画像処理プロセッサの設定は,I2Cバスを通して外部(例えばホストCPU)から行います.
カメラの機能を実現するためには,画像の保管やメール転送のためのデータ圧縮技術も重要です.画像の圧縮にはJPEGフォーマットが多く使われていますが,オフィスノアの「Nancy Codec」といった独自フォーマットも存在します注1.
(a)外観
(左がHyca3,右がHyca2)
型 名 | Hyca3 |
画素寸法 | 5.6μm角 |
光学系 | 1/4インチ |
A-Dコンバータ | 10ビット |
外形寸法 | 8.3mm×9.0mm×6.5mm |
消費電力 | 30フレーム/sのとき70mW |
製造プロセス | 0.35μmCMOSプロセス |
(c)ブロック図
〔図3〕CMOS方式イメージ・センサの例
韓国Hynix Semiconductor社のCMOSセンサ.Hyca3の画素数は31万,Hyca2は11万.