新人研修は「模型ロケット」《指導者・管理者編》 ――実験的新入社員研修の舞台裏(SWEST Survayor-Hamana-2)

大西秀一,服部博行

tag: 組み込み

技術解説 2006年9月14日

 ここではソフトウェア開発会社(ヴィッツ)の新人研修の事例を紹介する.新人技術者の5人には「模型ロケットを飛ばして,搭載したセンサで加速度や地磁気を観測・記録する」という課題が与えられた.この新人研修を企画した指導者・管理者が,その舞台裏を紹介する.また,研修企画の意図やそのてんまつ,成果についても述べる.  (編集部)

 2004年7月浜名湖.白煙を上げて大空に向かい飛んでいくロケット.その先端にはGPSユニットを搭載したペイロードが格納されています.GPSの記録をもとにロケットの軌跡を求めることが目標です.そのプロジェクト「SWEST Survayor-Hamana-1」は,筆者らを熱くさせました.

 Hamana-1は組み込み技術者の育成と教材開発を目ざして立ち上がったプロジェクトで,おもにSESSAME(NPO法人 組込みソフトウェア管理者・技術者育成研究会)のメンバが参加してプロジェクトを推進していました.うたい文句は「組み込み技術の極限」です.

●業務と並行しての参加は無理,新人研修と位置づけ

 たしかに「教材」としてはかなりパンチの効いた内容です.せいぜい150gの模型ロケット(モデル・ロケット)が200mの上空まで打ち上げられ,その間に飛行データをロギングするという内容を数ヵ月で完成させるのですから.かなり高度な技術が要求されると思いました.

 Hamana-1の優れていたところは,ベテランの技術者がその手本を見せてくれた点です.一つの製品を組み上げる際に必要な作業を記録し,それを公開しています.さらには,熟練した技術に接することができたことも大きかったと思います.SWESTの公開分科会では,ぎりぎりまでペイロードの調整作業を見ることができました.打ち上げシーケンスを遵守した点には驚きを隠せませんでした.

組み込みキャッチアップ

お知らせ 一覧を見る

電子書籍の最新刊! FPGAマガジン No.12『ARMコアFPGA×Linux初体験』好評発売中

FPGAマガジン No.11『性能UP! アルゴリズム×手仕上げHDL』好評発売中! PDF版もあります

PICK UP用語

EV(電気自動車)

関連記事

EnOcean

関連記事

Android

関連記事

ニュース 一覧を見る
Tech Villageブログ

渡辺のぼるのロボコン・プロモータ日記

2年ぶりのブログ更新w

2016年10月 9日

Hamana Project

Hamana-8最終打ち上げ報告(その2)

2012年6月26日