新人研修は「模型ロケット」《指導者・管理者編》 ――実験的新入社員研修の舞台裏(SWEST Survayor-Hamana-2)

大西秀一,服部博行

tag: 組み込み

技術解説 2006年9月14日

●方針は「手を出さずに,目を離さない」

 さて,Hamana-2での管理者としての筆者らのスタンスは,「手を出さずに,目を離さない」というものでした.この方針のもとでHamana-2に参加したわけですが,いくら「手を出さない」と決めていたとはいえ,新入社員には高度すぎる課題だったかもしれません.Hamana-2の目標を達成するには,ロケットの調達やハードウェアの設計,ソフトウェアの設計など,通過しなければならないハードルがいくつもあります.しかも,全員,何一つ経験したことがないので,困難を極めました.

 しかし,だれでも初めてのことを行う場合,経験などありません.それは業務でも同じことです.経験したことばかりやっていては,新しい技術は身につきません.「経験していない未知の要求をどのように解決(実現)するか」というのも,業務において重要な能力の一つです.その意味でも,今回のプロジェクトは有意義だったと思います.

 新入社員にプロジェクト完了後の感想を聞くと,「何も教えてくれなかった」とか,「隔離された場所で見放されたと感じた」とか,「しごとをしている先輩に質問しづらかった」などの意見が出てきました.これらの意見の中には,管理者として反省すべき点が含まれていますが,目標とする研修を行えてホッとしています.

 新入社員たちは,知らないことを調査することを経験し,新入社員だけの部屋で互いに相談し合って問題を解決できたと思います.たしかに先輩に質問しづらい環境であったかと思いますが,質問するべきところは質問しないと,自分たちのやるべきことを達成できません.事実,SWEST7の終了後は自発的に質問するようになりました.

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