新人研修は「模型ロケット」《指導者・管理者編》 ――実験的新入社員研修の舞台裏(SWEST Survayor-Hamana-2)

大西秀一,服部博行

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技術解説 2006年9月14日

●○● Column ●○●
やりたいこととできること(wantとcanの違い)

 新入社員や比較的若い社員が,「やりたいこと」を口にすることがあります.夢を語るのは重要なのですが,筆者らから見ると,とうてい実現できそうもないことを言っていることがあります.夢ではなく,やりたいこととして....

 やりたいことを追うのは重要なことかもしれませんが,やりたいことばかり追い続けて,フリータやニートになる人も多いように思います.筆者は若い社員に,「wantとcanを区別してください」とよく言います.wantはやりたいことであり,canは自分でできることです.

 自分が今,何ができるかを考えずに,やりたいことばかりを追う人が多い点が気になります.ほんとうにやりたいことかどうか判断できていないにもかかわらず,なんだか主役めいた立場のほうがよいと考えているようです.しかし,だれでも最初から主役が務まるわけではありません.下積みがあっての主役だと思います.

 しごとでも同じではないでしょうか? 今できることをしっかり行い,経験や知識を身につけて,少しずつしごとの範囲を広げていく.その過程で,自分に合ったやりたいことを探していくべきではないでしょうか? 筆者は,wantはcanの先にあると思います.できることをしっかり着実にこなしてほしいと思います.

 このwant思考ですが,いつからこのようなタイプの人が増えたのでしょうか? 少なくとも筆者らの同世代には,今ほど多くいなかったように思います.ひょっとしたら,子どものころの教育に問題があるのかもしれないと,先日,北海道のとある学校の先生と話をしていたときに感じました.

 筆者らにも子どもがいますが,たしかに幼稚園や小学校の発表会で,主役が多すぎると思うことがあります.小さいころ,筆者は"月"と"木"を演じたことがあります.月や木を演じながら,主役にあこがれたものです.しかし,最近はほぼ全員が主役です.主役が5人も10人もいるのです.反対に脇役はほとんどいません.理由は「差別につながるから」とのこと.小さいころから主役であることに慣れている人にとっては,下積みなどはいやなしごとで,主役(やりたいこと)を追い求めてしまうのかもしれません.

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