低コスト・低消費電力のカーナビ・システムを構築するためのハード&ソフト設計 ――拡張性のあるプロセッサ・ベースの開発プラットホーム作り

Paffen Matthijs

tag: 組み込み

技術解説 2006年3月 1日

● 位置検出はGPSと推測航法を組み合わせて行う

 一般的な低価格帯のカー・ナビゲーション・システムの例を図2に示します.この例では,搭載されているプロセッサは一つ(BlackfinのADSP-BF539)だけです.システムをリセットした後,ブート・プロセスが開始され,NOR型フラッシュ・メモリとの間のインターフェースであるSPI(serial peripheral interface)がマスタ・モードで使用されます.NOR型フラッシュ・メモリは,耐久性が10年という車載部品に対する品質基準を満たしつつ,極めて長いデータ保持期間を備えています.また,リニア・アドレス指定も可能になっています.メモリに格納されているナビゲーション用アプリケーション・ソフトウェアの容量はかなり大きいため,ブート後,合計32MバイトのSDRAMが必要となります.

 ナビゲーション・システムには位置を検出する機能の搭載が必須ですが,これは一般的な組み込み技術で解決できます.図2の例では,GPSの各チャネル間の相関をとるためのLSI(200XST)を用いて,12個のGPS衛星を追跡・捕捉しています.これと同時に,プロセッサ上で制御および推定アルゴリズムを実行します(このときCPUパワーの約10%を消費する).

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図2  ナビゲーション・システムのハードウェアのブロック図
ナビゲーション・システムの例として,Black- finプロセッサ(ADSP-BF539)を用いた低価格帯のハードウェア構成を示す.

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